ライブが終わり、そんな田んぼをおもいだした。やがて黄色くなって稲刈りがはじまり、米ができる。稲刈り後の田んぼであそんでた。稲を刈った後の白く枯れた茎の部分にゴルフボールのっけてかっとばしたり、ボコボコの田んぼを走って凧あげたり、つんでるワラに火をつけてイモ焼いたり。そんな風に遊んでると、やがてその田んぼは耕されはじめる。寒い中、耕耘機で畑になってく。
耕耘機のスクリューみたいなやつは白々とした田んぼの表面をほじくりかえし、黒々とした土に変えていく。ほんでタマネギの苗を植える畑になってく。うちの近所の畑や田んぼは季節を見せてくれた。
毎年毎年季節と共にくりかえす。そん中で、来年はもっと旨い米やタマネギを作ったろうと、おいちゃんおばちゃん達は土から育ててて実験重ねて、年々たくましい米やタマネギを作ってく。僕は田舎にいた頃、そんな田園風景やおいちゃん達をみて、自分はそんな景色から抜け出すんだとおもってた。広すぎる空、同じ場所での繰り返し。僕にはできん、もっとおもろいことがたくさんあるんやないやろか。もっとおもれぇことをやらかせるじゃないか。
んでぼくは抜け出した。東京にでて歌を歌った。ラジオで話した。テレビにでて話した。俳優まがいなこともした。いろんな街にもいった。いろんな人と出会った。別れた人もいた。僕がおもってたなんかおもろいことってのを、ほんの少しかもしれんが経験してきた。この何年かにほんといろんな経験をさせてもらった。
んで僕は今回のツアーで改めておもった。
僕は歌つくって、どこそこ行ってライブして、繰り返し繰り返し、届けてくことが僕の畑仕事なんだなーってあたり前におもえた。もっとこれだって歌を、もっと人の心にって、やってることは畑仕事と変わらんなーって仙台のライブ後にふとおもった。ほじくり耕されてく土をイメージして、やりたくなかったはずの畑仕事だが、自分には自分の畑があることが嬉しく思え、あんときのおいちゃん方と同じやなーとおもうと、自分はなんとひ弱だろうかと知らされたが、やったるでーと、僕は僕の力強い米やタマネギを目指して歌っていくべと改めておもった。
この夏のツアーはまた、プレゼントを渡すみたいなライブでもあった。アコギ一本で目の前の人にそっと渡すような感覚があった。シンプルで、あったり前のことなのに、何度やってもそんなことに気付いたりするから面白い。
人前に出るっちゅうのは、いまだに緊張するし、ちょっとした非日常な感覚があるからして、よりシンプルでいるってのはなかなか難しいが、この夏のツアーはプレゼントをそっと渡すよな、苗に土をかぶせるよな気持ちがあった。踏み込む度に波紋が広がる。自分は自分の畑で、これだっちゅうのを探し続けてく。遠くに旅してみつけた、自分の畑や。
巡る季節と共に、繰り返し耕していけたらとおもう次第だ。きてくれたみんなありがとう。またいくからよ、今回よりずっとたくましい米やらタマネギをもってくから、楽しみにしていてもらいたし。
気温の変化激しいこの頃、健康第一きいつけて、また来月。
おわり
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| 仙台の稲。 |
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| 高速にて。 なんなんだろうか。戦争は嫌なのに、 こういうマシーンをみるとテンション上がる。 コクピットよりにらまれたがパシャリ。 |
◆独占企画 諭介がお答え致します
■「ライブ＆ブログなどから元気が伝わってきて嬉しい限り。“自分が変われば世界は変わる”。どこのインディアンだったか忘れましたが、毎日太陽を昇らせ、沈めさせる人たちがいるとか。それを迷信と笑うよりも、世界とひとつになって生きるあり方を尊敬したい。歌いながら、踊りながら世界を変える諭介 さんに太陽に向かうインディアンを見ました。名古屋でのライブも楽しみ♪私もインディアンの力をいただきに参ります」
（from：まり 2008/7/29 5:37 AM）
→インディアンの中にもいろんな人がおるっちゃろうけど、今僕らに伝わってくるインディアンの思想って、10代の頃より、触れると安心するもんになってます。
■「8月関西2DAYSを見に行きました。待っていたし、とてもうれしかったのだけど。諭介が、自分の曲を、歌いたくて歌っている。それを知ることができたのが一番の収穫です。10月はマルボロ持って行くからね～。熱い涙が聴けてうれしかった乙女より」
（from：443 2008/8/11 10:59 PM）
→ 連日きてくれてありがと。歌いたい歌を歌うってシンプルな気持ちによりなれたライブやったなー。旅はいいね。また10月会おう。
■「初めまして。いきなりだけど、僕はなんとも思っていない女の子とは普通に話せるんだけど、好きな女の 子にはうまく話せずそっけない態度をとってしまいます。相手はおとなしい感じの子なんで、たまに話してもうまくかみ合わずたぶん向こうは僕が嫌ってると勘 違いしてると思います。どうやったら上手く話せるんだろう。中尾さんは好きな女の子と上手く話せますか？ どうやって話しますか？」
（from：たろう 2008/8/13 10:35 AM）
→わかるっ。しかも気になる女の子にいたずらしてしまう小学生 の気持ちも、いまだにわかる感じや。情けないが僕は素っ気ない態度プラス相手を引かせるようなとんでもないこと言って嫌われたり、傷付けたりします。逆にそれで通じたり。あほやとおもうけど、どうしようもない。うまく話せる方法しりたいわ。気になるのか、憎いのかってとこまでいったりするわ、ヘイトトゥラ ブっちゅうやつや。へそ曲がり。それでケンカ別れしたことも結構ある。うまく話そうってのがそもそも違うのかもね。相手は意味わからんやろうが、あほとかボケとかうんことか、もしかしたらそっちのがうまく気持ちが伝わったりすることあるかもよ。これはかなりの博打やけど。スターレベル5や。
■「諭介さん お元気ですか？ 8月前半はライブラッシュ……いろいろな経験をし、感じることも多かった のでは？ どのように作品・活動に影響してくるか、楽しみに見ていきたいと思います。前回のコラムでは、新曲“タクシードライバー”の思いが綴られていま したね。初披露直後の更新だっただけに、興味深く読みました。ところで、最近のステージで諭介さんは“愛してます！”って言っていますよね。今さら何故か 気になって。深い意味はないのかもしれませんけど、心境を聞いてみたいです。時の流れで周りが変わっていくことは自然なことではありますが、寂しさも感じ ます。でも、凹んでばかりはいられませんから……新しい何かを掴んでいきたいし、今ある縁を大切にしたいです。またお会いできる日を楽しみにしています」
（from：オリオン 2008/8/17 11:13 AM）
→上記に引き続き、そんな言葉を素直に言えるのがライブや。こ の場合特定の人にっていうより、ライブの神様に伝えたくなる。かなりかっこいい表現やけど。そこにおる人、空気、音楽、雰囲気、その外にも全部全部や。そ の全部に幸せをもらうと伝えたくなる。ありがとうに似てるかも。素敵な気分よ。
■「こんにちは。あの曲の話だ！って思いながら読みました。初めて聴いたときに、世界と気分は～っていう ところで、そうだといいなぁ～、いやそうだよね！と、ちょびっと嬉しく思ったんです。私は特に気分屋ってわけではない（と思う……笑）けれど、何かのきっ かけで自分の気分が変わることって大いにあると思います。ライブや音楽にもあるな～。大げさに言えば、インザスープを知って私の世界は変わったって言って もいいんじゃないかなって＾＾なんかタクシードライバーのボヤッキーにもこの歌を聴かせたいと思っちゃいます♪ここ最近涼しい日が続き、なんだか夏の終わ りが見えてきたようで、夏好きの私には少し淋しく思えますが、さんまの秋にだっていつでもすいか気分に変えられるんだと思うと、不思議と淋しくはなくなり ます。簡単やね（笑）」
（from：A.T 2008/8/21 4:04 PM）
→誰でも人やら季節やらに影響されてて、知らないとこで誰でもなんかに石投げて波紋広げたりしてんだろうね。
■「こんにちはー。暑い暑いと思っていたら、ここ数日肌寒くて、引くくらい寝相悪いちびのタオルケットの 行方が気になって仕方がない今日この頃、スターはいかがお過ごしでしょうか？ ブログ毎日楽しみにしています！ なんか気持ち悪いくらい活き活きしてい て、男っぷりがより一層増したような……フフフ。そういえば、うちは立会い出産だったんですが、スターがもしお父さんになったら出産に立ち会う？ 立ち会 わない？ んじゃ、またね～。PEACE!!!」
（from：三丁目のようことカイロ娘 2008/8/23 10:54 AM）
→気持ちわるいってっ。ブログはじめたのは、自分にとって確かに革命的なことやけど、なんもかわらんけどね。イキイキしてみえてしまうのはやっぱりオーラやろね。ブログ読む時はサングラスよーい。涼しくなってきた秋 のタオルケット、娘にかけるマミー。想像しただけで幸せな気分になるわ。ありがとう。カイロ娘は幸せもんや。出産はぁ～多分外で待ってるとおもう。
■「諭介さんこんにちは♪ ８月はツアーもあったし、ライブ盛りだくさんだったね～☆諭介さんのおかげ で、私も旅人になれました♪たくさん夏の想い出が出来たよ～ありがとね(^-^)さてここで質問です！ この夏しそびれたことは何ですか？ 私は……アバ ンチュ～ルかな（笑）」（from：月 2008/8/26 12:58 PM）
→それはいかんっ。Ｔシャツをきるべし。やりのこしたのは今年も上陸できなかった四国四万十川。岩手、茨城、北海道、鹿児島、熊本行って歌うべとおもってたとこにいけなかったことや。
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