2006年6月30日金曜日

Vol.77「祝33周年!」の巻


 梅雨の合間に来た真夏晴れ! あとは蝉やら入道雲。太陽はジリジリ腕や顔を焼いて、体は汗を流します。あちーあちーってうなだれることもなく、なんだか味方につけて、今年初めての夏日和に気分がいかった。来たねー夏! いかがおすごしか。
 
 おかげさまでオイラも6月で33才になりました。すくすく育ってます。33。
 長島監督の背番号だ。なんかいい感じがする。
 自分へのプレゼントはクレヨンを買った。商店街を歩いていると「こんな所にあったっけなぁ」ってな文房具屋さんを発見し、そのやる気の感じられない店構えが気になって中へ入った。とてもスタンダードな文房具しか置いてなくて、わかりやすい。
 ふとクレヨンが欲しくなり、店員のおじちゃんに「クレヨンありますか」と聞くと「あーっクレヨンはないねぇ」と、やる気なさそうに答えた。ちとがっかりして「あぁそうっすか」なんて振り向くと、そこの棚にクーピーに混ざって一つだけあった。手にとりおじちゃんに渡すと「あぁクレヨンあったね、クレヨンあったなぁ、あったかぁ……」なんて、ぶつくさ言いながらレジを打つ。
 何はともあれ僕はクレヨンを手にいれた。 
 何かが描きたかったわけでもなかったけど、クレヨンを手に入れておくのは何かと気分がいい。
 クレヨンを持つ前と後では気分が違う。絵は苦手だけど、クレヨンをもつのは気分がいい。いろんな色があるし、なんでも描けそうになる。描けそうになるけど、いざノートに向かうと何描いていいかわからず、クレヨンの匂いをかいだり、色を眺めたり。
 ……しているうちにやっぱり描きたくなって、ノート見てたら、線が見えた気になったので、黒で線を引く。そんな感じで完成形のイメージもないまま、ただノートが「ここにあの色で線描いてみな」ってな声をきいて一つ一つ描いてみると、人の顔に見えたりしてくる。人の顔に見えたからって、人の顔にしようとしないで、ノートの声を聞く。するとわけわからんけど、気分がいい。クレヨンの感触もいい。結局ぐちゃぐちゃになって、嫌になったけど途中おもしろかった。
 お薦めします。クレヨン。上手くとかメッセージとか誰かに見せるとか、なんもかんも関係なしにしたところで描く絵。自己解放だ。 
 33年。いまだ思春期、あぁでもないこうでもないと、ピンボールのように右往左往しながら生きてます。30も過ぎれば大人になってゴルフでもやって悠々と過ごしているのかしらと、なめたことおもったこともあったけど、選んできたのはピンボールや。年とるたびに「あれは、あぁいうもんで、これは、こういうもんで、あぁなって」って、勝手に決めつけたり技を身につけたりするけんども、それにしばられたりもする。
 そんな中で、そんなものをとっぱらえたり、新しいものを作れたり、発見できた時がやっぱり僕の喜びだ。大袈裟に考えていたことが、大したことなく思えたり、見落としてきたことが、大きなものにかんじたり。探しながら、まちがえたり、許されたりしながら、これからもこうやってすくすく生かさしてもらうぜ!と、いろんな色を塗ったくったろう!とおもいます。

 33才の誕生日、たくさん「おめでとう」をもらって嬉しかった。心強く感じる。力が湧く感じや、燃えるぜ33。生きて歌って燃えて、お返しできたらとふつふつと思う僕の33周年。これからも33のハナタレではありますが、どうぞよろしく!だ。
 
P.S.「おめでとう」をありがとう 
                  33周年 中尾諭介。

 懐かしいペンテルのクレヨン
 懐かしい匂いだ
 力いれすぎてポキッ!
それも懐かしい
そんな感じで誘われて描いた33才の落書き。