2013年10月29日火曜日

Vol.164「インザスープワンマン、ジュテーム2013」の巻


完全に秋、肌寒くなり曇りの日が続く、空にはのぺーっとした雲がかぶさって灰色鈍曇り。東京の鈍曇りはビル群の色と重なって閉塞感を感じ寒く感じる。「東京12月」って曲の中でも歌ってるけど、上京し羽田からモノレールにのって見た景色、その時の鈍曇り空をおもいだす。真っ黒に近い川が流れ、高速道路には車がつまっていて、でっかいビル群の中をモノレールがすべってく。花の都ってのとはちょっと違う、灰色の閉塞感。どちらかといえばこれから何がやらかせるのか、新しい始まりを期待していた僕にとって、この鈍曇りはその寂しさに耐えられるか試されているような気分にもなった。灰色が僕にとっての東京の色なんだろうな、なんてことをおもいながら窓の外の鈍曇りをみる。だんだんと寒くなっていく今日この頃、いかがおすごしか。

灰色、閉塞感、覆いかぶさるその雲の中にいると、その向こう、雲の上の太陽のことなど信じられなくなったりもする。
「くそうぅ」って気分にもなる。だけど確かにその雲の上には太陽がいる。想像してみる。遮断された自分の中で感じる。
忘れかけてた太陽を感じる。覆いかぶさった中のままでも生きてはいけるだろうけど、僕はまだ何かがあきらめきれないのか寂しいと感じる。寂しいままでいられるほど強くもないのか夢をみたくなる。どこかへ向かおうとする。何かを作ろうとする。雲を突き破って生きたがる。

今年も約束の日、106日に、インザスープワンマン「ジュテーム2013」を開祭。
集まってくれたみんな、そして来れなかったが想いをとばしてくれたみんなと4人で音、歌を鳴らし合い、後々に余韻の残る素敵な時を感じることができた。
10年ほど前の話になるが、日比谷の野外音楽堂にてワンマンライブが決まった(野音でできるか、まだ早いかどうするかという時期にスマイリー原島さんのラジオ番組に出演し、その生放送の番組中に原島さんがこういうことは言っちゃったほうがいいんだよと、「インザスープの野音が決定しました」と見切り発車、それがきっかけで決定した)、その日が106日だった。
日比谷野外音楽堂、略して野音は僕たちにとっていつかやってみたい場所だった。数々の伝説的ライブが行われてきた場所というのもそうだが、東京の真ん中、ビルと木々に囲まれたその景色、雰囲気に憧れた。

そんな場所でのワンマンライブが決まり、ライブのMC中にその旨をお客さんに伝える時、「106日、ジュテームと覚えてください」と伝えた。ただの語呂合わせだった。くじ引きで決まる野音の日程が翌年も106日だった。世の中ではなんでもないこの日が、自分達の中で特別な日となった。今も同じくこの日を楽しみにしてくれ足を運んでくれるみんな、この日を気にかけてくれるみんながいてくれることを心強く感じる。

2013年、今年のジュテームでは、ここでも前に書いた「絵本朗読即興曲」をやった。初見で読みたかったので、僕以外のメンバーがもってきた絵本の表紙だけをみせて、みんなの拍手で選んでもらい拍手の多い絵本を読んだ。選ばれたのはギターのハチが持ってきた「ぼちぼちいこか」という絵本だった。ページをめくると大きなカバの主人公が自分は何になれるだろうかと、いろんな仕事に挑戦する。だけど何をやっても上手くいかず次から次へといろんなことに挑戦していき、最後に「まぁ、何になれなくてもぼちぼちいこうか」というような内容だった。これ今思えば、普段何にもない時に読んでもきっと僕はあまり感じないだろうなぁとおもうようなものだった。

そこにハチのギターが即興で入り、Kのベースが入り、吉田君のドラムが入ってくる。ページをめくり読むごとに自分の心が感じまくってくる。絵本から飛び出して言葉が出てくる。メロディーが流れだす。会場中がゆっくり揺れ、昇っていく。
自分もわからなかった心に会える。僕はそんなことを感じ合える瞬間に満たされていく。誰も踏み入ったことのないところへ行く。同じことをしようとおもっても二度とできない感覚。だれがすごいわけでもない、その空気をみんなで作っていく。満たされそして水平になっていく心。唯一無二、そんな不思議な瞬間が愛おしく感じ、また夢が浮かぶ。

今まであった曲達もこんな感覚で鳴らし合えるから色あせない。どころか曲は今のほうが自分のなかで説得力が増してるのを感じた。こちらから見るみんなの顔も、咲いてるみたいなほんとにいい顔が見れて、こちらも嬉しくなる。一緒に夢見れそうな気にもなり、前々からちらほらとみんなで最近話しをしていた「野音でやる」がこみあげてきてMCで「3年後野音でやります」と宣言。
何の逆算もできてない、今度は自分からの見切り発車ではあったが、雲の上の太陽、3年、そこに向かっていこうとおもいます。
作戦も考えつつ、まずは、曲つくり、場所選ばずどこでもガシガシ歌を広めていけたらとおもいますんで、その前にも後にもぜひまた、曲、歌を生で聞いてもらえたらとおもう次第です、どうぞよろしく。

最後に「ジュテーム2013」来てくれたみんなへ、気にかけてくれたみんなへ
さらにまた歌って生きたくなる、たくさんのパワーをありがとう。



103日には代官山、晴れ豆にて
前に書いた音楽ライターの角野さんとゆかりのあった出演者のライブ。
みなさん素敵でありました。

みちに捨てられてた昭和家電達。

個人特訓なり。

そして当日リハーサル。

そしてジュテ-ム この日撮影録音フリーにて我々もみんなをパシャリ。

パシャリ2

パシャリ3


そして二日後 野音へ調査しに。

そして知っていたが、
日比谷公園はわが故郷、宮崎の公園と姉妹公園ということで
ハニワが置かれたりしているのをみてまた親近感を感じる。

野音

ビルと森が共存

TVK キメパピチは 「しゃかりき」と名前を変え日曜日午後6時より放送になりました。
少しずつ慣れてきて いい番組に参加させてもらってるなぁと実感してきたりして。
見れる方はぜひ

そして 先月書いた サプライズ結婚式のお返しにと 本人よりサプライズお返し。 こういうとこ見習わなきゃですね。



♦独占企画 諭介がお答え致します

■「ジュテーム、楽しかったー。あの空間で、あの時間を過ごすことができて嬉しかった。全部の曲は撮れなかったけど何曲かだけでも撮れたので。ただ手ブレが、、、楽しすぎて体が揺れて、カメラも揺れる。またパワーを感じにライブに行きます。」(柿の種 20131014 16:11
おもろかったね、またパワーぶつけあいましょ、生でライブ、まだまだいきまっせっ、来てくれてありがとう!

2人の友へのサプライズ。長く細かく長く長く書いてあって()その風景が目に浮かんだり、目がチカチカしたり、うるっとしたり、楽しませていただきました。あんまり友達じゃなかった学生時代からの話も、そうだったんだって改めて思ったりして、面白かったです。Kさんの誕生日会は共犯になったことで、本田さんの方では諭介さんが作った歌を後日ライブで聴けたことで、あとこの長編コラムで、どっちのハッピーもお裾分けいただいた気分です!どの人の立場になって気持ちを想像しても温かくなってしまうサプライズ。大人になった今でもこんなことができる仲間がいてくれることが何より素敵だと思いました。ステージ袖でもめてた場面もうまくいった今では微笑ましく思えますね()  」(A.T 20131015 16:43 うん、その時は一瞬殺伐としたけどね、伝説をつくって帰ってったわ。なんだか年いくごとにそれぞれのキャラがはっきりと浮き彫りになっておもろいね、友達って。おもろライバルや、みんな。

■「二つのサプライズ、諭介さんの幸せな余韻が伝わってきて私も 「めでてぇな、こんちくしょう」 な気持ちになりました。サプライズってする方もされる方も嬉しい余韻が残りますね。
喜ぶ顔が見たい誰かがいて、自分の為に時間を割いて何かをしてくれる誰かがいる・・・どちらにとっても幸せな事。どの友情も長く長く続きますように。
追伸 諭介さんを泣かすことができるサプライズってどんなものですか? (夕陽 20131023 10:22
残念ながら僕は泣かないとおもう。だからサプライズしかけてもらったとしてもなんだかなぁな結果になるとおもうわ。毎日がハプニングだしね。その上疑い深いから気づいてしまうっていうか、自意識過剰だからなくても今日はあるかもって構えてなにもなかったことが今年になって二回ほどなとほほな性格でありんす。