2021年12月31日金曜日

Vol.262「2021年、天に晴れる」の巻

 2021年大晦日午前3時
今年も終わり、また次の年へ。
2021年はまだまだコロナ終息とはならないけど、徐々にできることがわかってきて行動範囲を広げながらも感染者数が減ってきてこのまま終わりになってもらいたく、賑やかになりすぎてるような街の人混みに危機感を感じて時々マスクを二重にしたりしてささやかな抵抗をしたりしてるこの頃、いかがお過ごしか。

2021年は42本のLIVEを遂行できた。10本ほどの動画をアップした。こんな時だから余計におもう。歌が僕を旅させてくれていること。観に来てくれる人がいて、旅が続けられること。

この世になかった歌を引き連れて届けて回る。心の風景を共有して、それぞれの人たちの中でそれぞれに広がってくれたら嬉しい。来年もささやかでもそんなふうに少しずつ広げられたらと。

2021年1月27日
千葉県の稲毛はKsドリームへライブをしに向かう電車の中、誠人からLINEが入ってた。「2年前に一緒にやったあの曲は何曲目にやったっけ? その曲をまた一緒にやりたいなぁ」といったようなことだった。僕は「おう、やろうやろう」と、かるく返信を書こうとしたけど書けなかった。書こうとするとその誠人の願望が自分の中で響いて来た。どうやって、どんな気持ちで、書いてるのか。普段だったらそんな書き方しないだろう素直すぎる文が僕の中で響いてきた。なんでか涙が出てきた。鼻水もでて他に人がいるのでマスクがあってよかったとおもった。僕は何を感じたのか、誠人の覚悟をその素直な願望に感じたのか。どういう状況なのか聞けなかった。前向きに「必ずやろう」というようなことを長々と気持ちを押し込めて書くしかなかった。書くたびに涙がでて困った。力がぬけて切り替えようにも切り替えられずその日のライブはダメダメだった。人のせいにするなと言われそうだけど、仕方なかった。それから返信がなかった。
その3日後の朝、30日にペテカンのハマより電話があって知らされた。

高校時代に同じクラスになって漫才をするようになって、ことあるごとにそこへ向かう誠人の覚悟というか、決めたことをやり通す熱になんども驚いた。厳しく頑固、立ち入れない強さがあった。「命がけ」というのがどういうことかわからないけど、ささいな決め事、それが例えばイタズラ事だったとしても、決めたことをやり通す熱は他に類がなく、僕はその熱にのまれてついていった。人前に立って何かを発する時にラインがあること、ある程度の覚悟、勇気が必要なことや、ものを作る時の、できたと思えるラインを僕はあの3年間で誠人から教えてもらった。

卒業してから別々の道を選んだけど、いつも自分の中に誠人はいた。上に記したような人の前に立つ時の覚悟もしかり、お互いの位置を横目でながめて確かめたり、悔しがらせたかったり、褒められたかったり。こうなってから毎日考える。僕と誠人はなんだったのか、いなくなるということがどういうことなのか、僕は僕だけど、どんだけ誠人が僕の中にいたのか、誠人はどう思っていたのか。僕と誠人には肩書きがない。肩書きはないから説明しづらい関係だけど確かにずっといた。「対(つい)」だった。靴下の右左。片方だけでは靴下としていられない。僕は僕なので、もちろん片方だけでも行きていくし歌っていくんだけど、靴下のような部分があって片方の靴下だけでどんな生き方をしていくか。受け入れきれるわけもなく、でもどこかで高校時代に感じたあの覚悟、熱、記念日やなんかにこだわることをも踏まえて、みせてくれたその生き様、変わらず覚悟を持って生き抜いたその熱に、お見事だと、晴れ渡る空に両手を広げて笑って見せた生き様に、天に晴れると書いてあっぱれだという気持ちにもなる。もうすぐ1年。人前に立つDNAを受け継ぐものとして、対として恥ずかしくないように、かっこよくいないとなと思いながら今年最後の、今月はこの辺で。

かわいらしい水平器を見つけた。

面白かった。劇団ひとりって。Netflixってすごいね。

「歌継ぐ」UPされました。

今年8月、ばぁちゃんが他界しました。グリーングリーンのジャケットでは皆さんにお世話になりました。電話で撮影をおねがいしたら「高いよ、事務所を通してくんね」とか言いながら、快く引き受けてくれたばぁちゃん。絶えず何かと働いて体を動かしてて、みんなの幸せを祈ってくれてた。働きもので冗談が好きで、インディアンの長老のようでもあって、ばぁちゃんも最後の最後まで生き抜いて、その命を持って生きるということを教えてくれたばぁちゃんでした。人生の指針です。

30年前。

対(つい)

高校時代、漫才だけでなく、誠人が脚本を書いて笑いなしの2人芝居もしたことあった。これがその台本のタイトル。

2021年
今年もお世話になりました。
2022年
来年も何卒よろしくお願いします!
 

 

諭介がお答え致します

■「「闇は光をはらんでいる」という言葉に揺さぶられ、思わずコメントを。

絵具で黒をつくるときは、
あらゆる色を混ぜると聞いたことがあります。
まさに、闇は光の塊、ですね。
「悲しみがあるからこそ、高く舞いあがれる。
涙があるからこそ 私は前に進めるのだ(ガンディー)」

諭介さんの歌で、前に進めます。
今年もありがとうございましたです」
(まり 2021/12/05 14:54)
→コメントありがとう。ガンジーさんもそんなことを言ってるんだね。前に進んでいかんとやね。来年、いい年になりますように!

■「冬将軍が本気を出してきて本格的に寒くなってきました。本当に毎年12月には「東京12月」と「あっという間」は絶対に言っちゃいます。この前「あっという間」は毎年言っちゃうのが嫌だから、それはもう言わないことに決めてるっていう人がいて笑ってしまいました(笑)でも、確かに今年のあっという間の中にもいろんな感情がありますよね。諭介さんが見たお母さんと子供のやりとりには、私も読んでいてハラハラしてしまいました。そんなたくさんの感情がこの一年にそれぞれの中にあったんでしょうね。人の心(感情)は見えないから、見えるところだけ見ていてもわからないですね。「見えないものを見るのが好き」「night rider」の歌詞にもあった。いい曲ですね。初めて聴いたときは、ちょっと諭介さんぽくないと思ったんですが、ぽくない歌を作って歌っていることも新しいことの挑戦の先にいるような気がするし、これからもいろんな感情、見えないものを歌にして伝えてほしいなと思いました。新曲の歌詞を載せてくれて読めたの嬉しかったです!」
(A.T 2021/12/21 16:15)
→歌詞載せてよかった。読んでくれてありがとう。伝えていきますからね、受け取ってね。来年、いい年にしたりましょ!

■「「あっという間」言っちゃいますね(笑)だけど本当に何もなかったわけではなく、忙しくも無事に過ごせましたということの表現のひとつなんじゃないかと思ってます。
あと、諭介さんが見た親子のやりとり、周りの人がビックリしちゃうぐらい大きな声を出すのはどうかと思うけど、ライオンの親が子供をわざと崖から突き落とすということわざと、インディアンは火の怖さを子供に教える為にわざと火傷をさせるって話が頭に浮かび、悪いことは悪いと、それの何が何で悪いのか教えてあげるのも大事なのかもなぁとも思いました。
今年も「あっという間」だったけど、諭介さんの歌やこの連載で感じることや気付かせてもらうこともたくさんありました。ありがとう。来年も素敵な歌、言葉をたくさん楽しみにしています。どうぞ宜しく。よいお年を」
(夕陽 2021/12/23 14:18)
→確かに怖さを実感しないとなかなか直せないこともあるね。車の運転もしかり、事故りそうになったり、事故った後に、心底気をつけようと思ったり、経験して学べることもあるね。ほんとに終わっちゃうな2021年よいお年を!
 
■「「あっという間」まさに今日も思ったところでした。感情ってほんとたくさんあり、どんな感情も感じてはだめな感情はないのだけれど、なるべくなら楽しく、笑ったり、あたたかい心で過ごしたいですね。
今年は配信ライブや動画で諭介さんの歌をたくさん聴かせていただき、生でのライブで聴きたいのはもちろんですが、日常の中でライブが聴ける幸せ感。私の心のエネルギーや癒しにもなり感謝でいっぱいです。
新曲の磯の歌を聴くといつもパールハーバーを訪れたときの気持ちを思い出すのですが、たまたま配信ライブの日にパールハーバーのニュースが流れていて。12月が攻撃した時だと知り亡くなられた方を思いながら諭介さんの歌を聴いていました。ギター音が心地よくて、複雑な気持ちを包んでくれます。
もうすぐ今年も終わりますが、心地よい年末年始を過ごせますように。来年も諭介さんの歌が聴けますように!」
(hitomi 2021/12/27 16:18)
→そか、12月だったかパールハーバー、ギターのアレンジも少しずつ変わって進化していくとおもうからその辺もまた楽しみにしてもらえたら嬉しいです。配信ライブや動画でも楽しんでくれて、伝えてくれてありがとう。2022年も発信していくのでキャッチしてもらえたらと思います。よいお年を!