2012年4月27日金曜日

Vol.147「春、初めてを知る季節」の巻


今年の春はちっと肌寒く引き締まってますな、桜が咲いて散って、春雨。いかがおすごしか。
春は自分にとって不思議な季節。理由わからずの涙が心の中に溜まってくような、ちゃぷんちゃぷんいってるような、何故か泣きたがる自分がいる。なんなんでしょうか。
出会いと別れの季節と聞くが、すっかり自分にとっては別れの季節ってイメージがついてしまってる。桜の木にみるものもそうだ。

だからかね泣きたがるのは。泣かないが。

なるべく、ハッピーに生きたい、作る曲も笑って歌えるような、溜まった水を一気に乾かしてしまうようにカラッ!と生きたいもんです。

ともあれ春は出会いや旅立ちの季節でもあるわけで、先日江古田マ-キ-というライブハウスにお誘いをうけ初出演させてもらった。
そこで思いだしたのは20年近く前のこと。

宮崎県は延岡市より上京し、神奈川の大学生となった自分は毎日畑の真ん中や路上、大学の教室で一人で歌を叫んでた。
プロになってやるとか、誰かに聞かせたいとかよりもただ一人でそうしてないと気がすまなかったし、歌の中にいるときの宇宙みたいなものが好きで、一人歌の中に入ってた。
んが、そのうち、やはり誰かに聴いてもらいたいなという気持ちが芽生えたのだが、そこにライブハウスに出演するという選択肢はなく、自分で大学内のギターを持ってる人に声をかけ出演してもらいフォークライブというライブを開催しそこで自分も歌った。

そのイベントは毎年続いていって、インザス-プのメンバーと出会えたり、ただただ自分達がおもうおもろいことがやれたので楽しかった。

んが、大学も卒業がせまる頃、後輩の一人が、ライブハウスのオ-ディションに合格したというニュースが入った。
それを聞いた瞬間、自分は「なに-!」となった。それまでライブハウスは自分には敷居が高く、縁のないとこだとおもっていたし、あんな狭いとこででかい音出して何が楽しいのか、コンセントぬいたらおわりやないか、とひねくれ魂全開で路上でおっけいだ、とまでおもっていたのに、後輩が出ると聞いて、後輩が自信満々に見えたし、かなり輝いて見えた。
それで初めてライブハウスに憧れ、でたがっている自分に気付き、別の場所へとオ-ディションを受けに行き、そこで歌うようになって今にいたる。

あの頃の路上でおっけいって気持ちは今も基本にあるけど、すっかり今ではライブハウスが活動の場となって大好きな場所となった。

そんなきっかけをくれた後輩がライブハウスデビューしたのが江古田マ-キ-だった。

あの頃、大学生だった後輩は一人、ギターを抱え、外の世界に飛び込んでった。ドキドキしたやろうな、不安やったやろうな、合格して嬉しかったやろうな、とライブハウスの看板や壁を眺めたりステージからの景色を眺め、自分にきっかけくれた後輩の気持ちになり、その後、自分もライブハウスへと踏み込んだ時の気持ちになった。

周りはみんな就職が決まって旅立っていくころ、あれはなんの保障もない、わけのわからない自信と不安とが混ざった自分にとっての就職活動やったんやなぁとおもったりもして。

春、街では入学や入社で新鮮な空気が流れるころ、自分にもそんな時があったんだと、別ればかりが春じゃないよと、思いださせてくれた江古田マ-キ-でありました。

あの初めて外へ飛び出していくドキドキ、勇気、形や場所は変われど、その後も何度もそんなことを繰り返してきて、今も続いている歌の旅、今は今の飛び出していく場所があるんだろな。何度立っても毎回が緊張のライブ、これからもガシガシやっていく次第、今年の夏もライブ三昧となりそうです。どこかでお会いできたら!やっ。 ハバナイス梅雨!

しかしすっごいゴミの山ね。

恐竜はかっこいい

夜中の果物屋さんは色がせまってくる

狭い空も嫌いじゃないんだけど、やっぱりこじ開けたくなる。

散った桜と。

ようしっ 今年も泳げ泳げよ 鯉のぼり!!!

コ-ヒ-。

江古田マ-キ-
初登場なのにライブハウスに出るようになるきっかけをくれた場所。