2019年12月5日木曜日

Vol.237「2019年、ROCKな縁に包まれて」の巻

 年末近づいて寒さがいたひ。「暖冬って聞いてたんですけど~」とコートの襟を立てながらお勝手口から失礼します。今回も締め切りを過ぎてしまい慌てて書いとりますよってに多少見返しながらも思いついたことをダダダダダっと書いていけたらと。近年12月と言ってもそんなに寒くないなぁとおもってたので、この寒さに慌てて何でもかんでも重ね着をしてあたくし、ゴワゴワ重ね着ダルマなこの頃、いかがお過ごしか?

 そう、SNSでも予告しましたが、11月8日に行なわれましたアナーキーのギターリスト藤沼伸一さんの誕生祭「藤祭」でのこと。そして稽古真っ最中の舞台「荒れ野」のことを合わせて書けたらと思います。

「アナーキー」漢字で書くと「亜無亜危異」。80年代に活躍した日本を代表するパンクバンドで、もう1人のギターリストのマリさんが活動できなかった時は「THE ROCK BAND」という名前に変えて活動してたバンドであります。今回はその「THE ROCK BAND」と「泉谷しげるさん」、藤沼さんがボーカルを務める「舞士」、そして自分は「中尾くんと外丸くんと藤沼くん」として参加。毎年のように参加させてもらってますが、今回は還暦ということで、藤沼さんは出演するバンド全てに参加して弾き倒すこと「60」曲!の還暦祭でありました。

 自分は宮崎県延岡市出身で、自分がいた頃の延岡にはライブハウスというものがなく、バンド好きな友達が会話しているのを通りすがりに聞き、なんとなく知っていた「ライブハウス」「新宿LOFT」という言葉。それはきらびやかな響きに聞こえ、でも地元の楽器屋、レコード屋に入るだけで緊張し、自分みたいなものがこんな場所に入っていいのかしらと1人顔を熱くしていたあの頃、自分には縁のない場所だなと、興味はあったものの「フォークで結構、路上魂じゃ」と、自分はどこか反対側に行かなくてはいけない気がしておりました。上京して、20歳くらいの時にアナーキーを知りましたが、自分はここでも売れている音楽、ライブハウス、音楽業界などとは一線を引き、路上でのフォーク、童謡に傾倒して、道端から上目遣いで見ておりました。

 そうこうしているうちにドラム吉田くんに誘われてバンド、インザスープを結成。3年活動ののち、新宿LOFTの社長のシゲさんより声をかけてもらいロフトの事務所に所属することになりました。これ、自分が一線を引いていた世界のど真ん中の人との縁が面白く感じ、この人の目線は、勝手に抱いていたライブハウスの人という印象とは全く違い、同じ目線で物事を見てくれるひとでした。デビューが決まり、シゲさんはLOFT出身の大先輩たちに引き合わせてくれ、「こんどうちでやることになったインザスープってバンドで、デビューすることになったから話してやって」と紹介してくれ、数々の大先輩たちからもらったアドバイスが今も心に残ってる。

 そんな中の1人がアナーキーのボーカル、仲野茂さんだった。茂さんからもらったアドバイスは書けないが、その後も茂さんはインザスープの野音に来てくれたりと気にかけてくれた。それから今まで、ほんの数回しか会っていないがいつもニコニコといじってくれる。気にかけてもらっていて失礼な話だけど、映像以外の生で、茂さんがバンドで歌う姿を目撃したのは今回が初めてだった。
 僕は今回、ステージ袖から目撃したが、すんごいものを観たと思った。バンドの音の塊、ステージング、オーディエンスとのエネルギーのぶつかり合い、メンバー全員のオーラがすごかった。きっと荒削りの魂のまんま突っ走って行くと、洗練されてとんがった部分はよりとんがり、厚さは重ねられて前へと進み、それが神々しいものになっていくんだろうなとおもった。茂さんがお客に向かって口から水を吐く、上半身裸でモヒカンで、その様も神々しく見えた。藤沼さんのギターがその重厚さで引っ張って前に進んでく。普通に身近でライブを観たけれど、ここまでの年月をはみ出すエネルギーで転がり続けてきたBANDを体感できることは奇跡的なことなんだと、贅沢なことなんだと、上手く言えないが、自分のこれからの道に標べをもらった気持ちになった。

 そして自分は「中尾くんと外丸くんと藤沼くん」として、藤沼さんへのお祝いコスプレをし、この日に向けて作った曲を演奏した。
 出演後、客席後ろのカウンターに行きビールを注文していたら、「ヒューヒュ!」と人を呼ぶよな口笛が聞こえて、その方を見てみたらば、右斜め上にあるPA席の階段の暗がりからニューロティカのあっちゃんが僕に満面の笑顔で、よかったよと親指を立ててグーサインをくれた。大先輩方の中での演奏で張り詰めていた緊張が一気に報われて、すこぶる嬉しくなった。あっちゃんさんは会うと天使みたいだといつも思う、そんな人からのグーサインが嬉しかった。
 自分には関係ない場所だと思っていた新宿ロフト、その縁を感じる夜、かっちょいいと思える先輩がいることがありがたく思え、自分もやらねばと力をもらった夜でもあった。

 気がつけばそこにいた縁、そこですごいものを見させてもらってる、体感させてもらっていると言えば、今回の舞台「荒れ野」でも同じく、その戯曲にも、目の前で行なわれる役者の方々の演技にも思わせられる。一番年上の小林勝也さんは76歳とは思えない深い目の黒さで、厳しさと楽しさを教えてくれる。他の方々も、これがプロフェッショナルな演技の構築かと驚かされ、演出の桑原さんも歳の差関係なく、彫刻家のような目つきで演出をつけ、みんなで一つの答えのない高みを目指して掘り下げ深みを重ねていく、スタッフの方々も表裏一体ピンと張り詰めて一緒に作る。自分は「お寺の修行って、こんな感じだろか」とも思う。歩く、食べる、人に反応する、想像する、といった当たり前のことが輝いてくるような、自分が体感したかった世界にいられていることを実感する。自分はバンドでもみんなでアレンジを考えたり、セッションをしてる時のスタジオの空気が好きだ。答えのない、終わりのない高みへみんなでイメージを深めて実行実現していく。それにも似て「荒れ野」の稽古は、激しく、清潔な空気に洗ってもらっている感じだ。であるからして今回やっていることは「役者」というカテゴリーなんだろうけど、「役者」という実感はあまりなく、今までやってきたことの延長でやらさせてもらえてるのはROCKを感じるこの座組みだからだろうなぁとも思い、またここでもその世界で生きてきた人たちの神々しさに触れて刺激をもらい、へなちょこな自分を叩いてももらい、奇跡的な体験をさせてもらっていることがありがたく感じる。とても贅沢な体験だとも思う。音楽にも影響するだろうお土産をたくさんもらってると感じる。これだけの時間と人の労力、想像力がかかり、終わるときはあっけなく終わる儚ない舞台。まだまだ稽古半ば、掘り進めていきますので是非とも観てもらえたらと。

 そうそして今回、東京の会場は下北沢のスズナリという劇場で、自分は20代前半に一度ここで観劇をしたことがあった。その日以来のスズナリになるが、その時の舞台が宇梶剛士さんの作品で、主役として立っていたのがアナーキーの仲野茂さんだった。アナーキーを知る前に茂さんを役者として観た劇場でもあった。そもそもの話、2年前に「荒れ野」へのお誘いをもらい、参加させてもらうことにしたのも、前記した社長のシゲさんが亡くなりシゲさんの地元での葬式に参列したのが、自分たちも何度も行かせてもらった愛知県は西尾市。僕たちは葬式のあとに思い出の三河湾、その海へ行き、ここで沢山遊ばせてもらったこと、お世話になったことを想いながら、シゲさんの海をそれぞれにぼうっと眺めた。その海の空気を吸い込み、体に入れて東京へ戻った。その一週間後に桑原さんより着電があり「荒れ野」へのお誘いをもらい、聞けば西尾市の隣の豊橋の劇場が主催とのことで、自分の中で吸い込んだ三河湾がバッと広がった。もちろんそれだけが参加を決めた理由ではないけど、自分的には勝手に縁を感じる大きな要因だった。
 三河湾の風に抱かれて豊橋での稽古に突入、1日1日ひたすらに舞台「荒れ野」に向かい無事に千秋楽まで走り抜けられたらと。
 重ねて、是非、体感しに足を運んでもらえたらと思います。穂の国とよはし芸術劇場PLAT、下北沢スズナリにて体感してもらえたらと!是非に!というわけで今月はこの辺で。よい年末12月を!!!

かっこいいです やっぱり
ありがたくおもいます 還暦らいぶにたちあえて。

神宮並木道

稽古初日、初演のとき同様 どんな顔してるんだろとおもての自撮り。ふけたなぁ。

たまらんね。

紅葉 前田。

たまたまつけたテレビ、猛烈に感動してパシャリ!

最高でしたっ。

1つのものを作るのにこれだけの、労力、人力、それぞれの想像力、これをまじかに、この値段で、かなりの贅沢だとおもいます。きっと自分の歴史でもとんでもない場所にいるとおもいます。自分、恥ずかしくないよう最期の最期まで楽しみ尽くしてやろうと思います。是非!体感してもらえたらと思います。    


諭介がお答え致します

 

■「諭介さんが「遊べ」と言われたように、私も入社して仕事を教わったときに「仕事だけじゃなく、遊ぶことも大事」と言われたのがずっと心にあります。当時はいまいちピンと来ませんでしたが、今も仕事仕事に負けないで楽しく続けていられるのは、遊ぶ場所があるからだなぁと、ありがたいことだなぁと思ったりします。プライベートで起こったことが、仕事のアイデアに繋がったりすることもあったりします。食う寝る遊ぶ。仕事は遊ぶの中に入っているんですね(笑)一日仕事をして疲れきった後にもライブハウスに行く元気がないことはあまりなくて、仕事で失敗しても、ライブハウスで笑顔にしてもらったりして、むしろ元気になるために行くっていう感じです。「健全な心」を取り戻します。それはきっと歌うのがますます楽しくて音楽に出会えてよかったと思ってる諭介さんのライブだからなんでしょう♪」
(A.T 2019/11/13 17:25)
→ありがと、ぼかぁそういうポジション、役、をもらってるんだとおもう、そうありたいとおもう。でもその役をやるにもやはり遊んでいないとできないことってあるね、好きではじめたことだからなおさらだあね。

■「仕事とかやることちゃんとこなしつつ遊ぶ時は遊ぶ・・・そんな器用な人ってかっこいいなぁと憧れます。諭介さんは遊んでいるばかりじゃないのは知ってるけどちゃんと楽しく遊んでいるイメージがあります。
暇だとあれこれ考えて卑屈になってしまうのもそうかもしれないけど、楽しいだけじゃなくて色々考える時間も大切なんじゃないかとも思います。
とはいえ、なるべく楽しいことだけ考えていつも笑顔でいられたらいいなぁって思いますけどね。
諭介さんの歌を聴いたり諭介さんのことを考えると楽しくなれるのでそんな時間を大切にしたいです」
(夕陽 2019/11/23 23:37)
→あたしゃがんばるよ、楽しむのをがんばる。年を重ねるごとに、瞬間瞬間をたのしめてないと負けな気もして、ネガティブな自分をなるべく排除したいねっ。

■「真っ暗闇とケミホタル。すでに歌のタイトルみたいですね。
海釣りは星や音、空の色、魚の釣るタイミングや味、五感がたくさん研ぎ澄まされそうですね。
ブログで見ていてマルクハニー、マヌカハニーでもなく笑えましたが(^^)今は温タピ、あったかいタピオカドリンクもなかなか美味しかったです。
遊びの話では、そうですよねずっと楽しいことをしていたい。弱ってるとき自分の心と向き合うのが一番しんどくて辛いです。
でも、諭介さんが言うように自分次第!遊びに行けないときもなんでも楽しんでやるのは大事だなと思いました⭐

(hitomi 2019/11/25 17:50)
→楽しんでないとってのもおもいすぎると強迫観念になりかねないからむずかしね、ほんとにもう、ぼや~っとしてる時間も大切なんだろね。