2020年3月30日月曜日

Vol.241「2020年春、桜咲くもウィルスに自粛」の巻

 2020年3月、今までの春と同じく桜がほんわり咲くもウィルスの影響で街には人が少なく、桜の下にはブルーシートの花見客がおらず、数日前までは入れた公園も閉鎖、スーパーの売り場がガランとして、いつ収束するのかもわからない状況の中、いかがおすごしか。

 自分は今回のウィルスで2つのライブが中止・延期となった。ライブ活動を始めて25年ほどだが、初めての事。
一度もステージに穴を開けたことがなかったのが自分的には自信につながるものでもあったのだけど、初めて決断をしなくちゃいけなかったmoke(s)とインザスープの2マンライブの中止の決断には力が抜けた。先月、この連載を書いている途中での2転3転。結果中止。その後の中尾と草場や個人でのライブは出演した。先月も書いたけど基本、お店ができると判断して開いてるうちはやる。電車が動いてるうちはやる。の基本姿勢で出演した。
 お客さんには悪いが、ここはもう自己判断でお願いしますという気持ちで先月、この連載でライブを電灯にたとえて書いた。中止を決定してから出演したライブでは一音一音、歌、ライブできることがなおさらありがたく思え、また悔しさもまじり、今まで歌ってきた歌も今の歌になった。
 
 3月頭に延岡に帰った。小山に行き虫を見た。珍しい虫だなぁと興味を示したら、隣にいたおばちゃんが「山ゴキブリだよ」と教えてくれた。ゲンゴロウの大きいのみたいな見た目だけど、裏返すとなるほどゴキブリだなと納得。見た事なかった訳ではなかったろうが、一回記憶から消されていたのか、たくましくも感じ、とても鮮明に焼きついた。
 東京にもどり「ライブハウス」が槍玉に上がっているのを実感するたびに山ゴキブリがよぎった。
 アウトサイド、社会のはぐれもの、忌み嫌われているもの、みたいな印象が被り、ライブハウスやそこに出るものは社会からはそう見られていたのかと、少しひねくれた気持ちにもなった。どんな時代でも生き延びてきたと言われる生命力も感じて、力になった。自分がライブハウスに出だしたころはライブハウスは市民権を得ていて憧れの場所であったけれど、その昔エレギギターを持ってるだけで不良だと言われた時代があったとよく聞いていたが、その頃に戻っただけか、「元々そういうものだったのかもね、しっくりくるわい」と思ったりもした。意地みたいなものだろうか。
 この時期自分は毎年、喉のケアと花粉症対策で毎日マスクを愛用していたのだが、過敏になりすぎてる社会に対しての緩和になればと、こっそりとマスクをするのをやめてみたりした。関係ないが、そしたら花粉症の症状があんまりでなくなった。
 
 ある日、青山墓地の横を自転車で通っていたら今年初の桜が、その一帯の数本だけ咲いていて、夕日に照らされて、すんごい光景やなと輝いて見えた、自分は毎年、桜の散った後の新緑の方が好きだなぁと思っていたけれど、今回は初桜がとても希望をくれた。嬉しくなり、ここから収束に向かっていく予感を感じ、願いも込めて桜を眺めた。

 んが、オリンピックが延期になった途端に、検査を増やしたのか明るみにしただけなのか、感染者の人数が増えたと報道され、自粛疲れで気が緩みはじめてるので今こそまた油断できないとなった上に、小池都知事の会見でこの週末の更なる自粛要請が出て、これは意地を張ってる場合ではないなと、予約をくれて足を運んでくれる人にもキャンセルするしかなかった人にも申し訳ないなと、3月28日のライブは延期を受け入れた。この日のユニット文鳥でも新曲を作り、セッション曲を練習していい感じであったので、残念だけど、さらにレベルアップしときますので、文鳥、落ち着いて楽しめるようになったらまたぜひチェックしてもらえたらとおもいます。

 自分の田舎にはライブハウスがなく、上京してから行ってみて、こんな狭いとこで音は大きいし歌ってることわかんないし何がいいんだっぺ、路上で十分だと思っていた僕も、四谷のフォーク喫茶コタンからはじまってライブハウスが活動の場となって25年ほどか、いつからか好きな場所になった。ライブハウスのために歌ってるわけではないけど、匂い、人、その場所場所で時を刻んできて、自分にとって今は欠かせない場所だ。クルクルパーな思い出もあるけど、それも愛しく、色んな可能性を感じさせてくれる場所、人間味。いつの時代も世の中や人と向き合い考えて、何かあれば瞬発力があり行動、発信する場所がライブハウスだ。そこで出会う人たちとの会話や、ライブハウスから、たくさん学んできたことがある。真面目なんですライブハウスって。その時代時代で自分たちで考えて切り開かないと生き残れないライブハウス。色んなライブハウスがあるでしょうけど、少なくとも僕はライブハウスや人の熱を感じてその場所と繋がってきたんだと思う。
 やり場なく、誰かをやり玉にあげるのは避けたく思うも、それにしてもこの状況で要請だけで保証もなく生殺し状態の店や人がたくさんいる中で、和牛券などと言われると、バザーかと。はたまた国会中継を見ていると、一体全体なんでこんなことがまかり通ってんだ? 嫌になっちゃうMAXでありますが、政策を見つつ、今は収束に向けてこの状況を乗り越えるべく、なるべくおもろいこと、今しかできないことを探しながらすごしたいもんです。ほんでまた、ライブハウスで落ち着いて楽しめる時がきたら思いっきり楽しみにきてもらえたらと思います。
 窮屈をうまく逃しながらがんばりましょっ。

インザスープの中止を発表してから初ライブ。kとやった一曲一曲が今までと違う響き方をした。とくにスマイルサークルがさらに響いてきた。


踊ってるようにも見え、もがいてるようにも見え、どちらにしても上へ上へ昇るように立つ幹枝にグッとくる。

神戸行きますので、来れる状況だったら来てね。

むんむん、ぎゅうぎゅう、がやがや。ふむふむ、了解。大丈夫だっぺ、ピリピリ緩和など、自分、消毒ジェルを持ち歩き、消毒はしてるものの、あぁだこうだと日によって向き合い方が変わってきました。はよ収束に向かってほしいので、ばっちし気をつけないとですね。

こんな時はあぁ釣りに行きたいからユーチューブ見ようから始まって、キャンプになって、いろんなキャンプ道具面白いなぁとなって、辿りついたこの人の動画が面白い。なんか説得力があってわかりやすく、今のとこの先生であります。今しかできないってわけではないけど、こんな時だから出会った動画ですね。

そんで、先生に出会う前にハマったキャンプ道具で欲しくなった焚き火台をポチっ。ユーコグリルかっちょいい。しかしのしかし、これ以外にも動画見てアマゾン行って次から次に欲しくなりポチポチも自粛規制かけないと危ないですね。自粛期間に気をつけなくてはいけないことのひとつかもしれませんね。

毎年、ゴミがすごいなってな花見。一応設置してるも自粛要請が強まり花見客なし。日本人てすごいなぁ、自粛要請でこんなに人がちゃんと自粛するんだぁと見て回れたが、その後公園も閉鎖に。

練習後スージーとスージーの漫画家友達と似顔絵合戦。残念ながら中止になりましたが、延期ですのでまたの機会に是非とも。

5月はできるかドミンゴス先輩との2マン。発売中ですので様子を見て来れそうでしたら是非!

そして6月、今年もどかんと ONE NIGHT STAND こちらも何卒!状況見て来れそうでしたらよろしくおねがいします。

諭介がお答え致します


■「また今月も締め切りを過ぎて、全く以てけしからんですね。締め切りを過ぎるのが当たり前って何を言っているんでしょうか。反省しているんでしょうか(笑)って、誰かが言わないとずっとこのままな気がしたので、心を鬼にして言ってみました。途中で笑ってしまいましたが(笑)けしからんと言えば、今は本当にコロナウイルス。“怯える、心配する、不安になる、悲しむ、悔しがる”で疲れました。紅白歌合戦!のときはまだ「わーい、よかったー、楽しかったー」なんて思っていたのですが、ライブハウスのニュースが出て、SNSでたくさんの情報が錯綜し、周りからも心配され止められるようになってしまい、自分でもよくわからなくなりました。私もスケジュール帳をライブ中心に決めているので(笑)、3/14も☆印の一大イベントでした。なので、開催できてよかったと思う反面、その時点で自分は行けないという判断をしていたのでとても複雑な心境でした。でもコロナウイルスの情報の多くがまだ推測でしかない現状で、実感のない情報であっても、これは自分で選んで決めるしかないと思いました。それぞれの立場から、守りたいものはそれぞれで、それぞれの意見があります。そのことを私も上手く説明はできないけれど、諭介さんのライブをやるという選択、きっとそれぞれが自分で後悔しない選択をしているんだと思います。だけど、心のどこかではみんなが協力して、同じ方向を向かないと終息のめどは立たないんじゃないかとも思ったりもします。今までもずっと灯りだったライブハウスやミュージシャン、その音楽を好きでい続けるためにも、今はそれぞれにたえるときで、ウイルスに立ち向かいながら、自分以外の人達が置かれている状況を想像する力と思いやる心。それがウイルスを消してくれる気がします。やっても批判、やらなくても批判。悲しい世界。この状況がいち早く終息してもっと優しい世界になりますように。それに諭介さんのライブはただそこにあるだけの電灯ではなくて、気軽ではあっても、あってよかったなと人が通る電灯であってほしいと私は思うし、やっぱりどうしても必要なものです。今月はライブに行けずごめんなさい。なので、この文章を2.5倍にしておきました(笑) 」
(A.T  2020/03/19 17:15)
→がはっ、思いのこもった2.5倍をありがとう。葛藤を感じました。それぞれにみんなはじめてのことで自分で選択して日に日に変わる状況の中でたたかってるんだなぁと思う。思いがあっちいたりこっちいったりしとりますが、とにかく収束に向けて自分もがんばりたいと思います。締め切りすぎるのが当たり前じゃいけませんね、こっこちらもがんばりますっ。今月は間に合ってスッキリ。

■「締め切りを過ぎるのが当たり前だなんて!諭介さん、ダメじゃないですか!!・・・なんて、私も「今月もどうせ遅れるんでしょう?」って思ってるからこんなにギリギリにコメント書いてるんですけどね(笑)

ところで、3/14のインザスープライブが中止になってしまって残念でしたね。私はやるのなら行こうと思っていたのですが不安がなかった訳でもないし、こんな時にこんな選択をして本当にいいのだろうか?と疑問に感じてもいたので中止になって正直少し安心しました。って書いていたら3/28 文鳥ライブ延期のお知らせ。ライブが次々と中止、延期になってしまうのは悲しいことだけど今は耐える時なんだと思い我慢です。
まだまだ終息しそうにないけど5/16には不安なく心から楽しめる状況になっているといいですね」
(夕陽  2020/03/26 23:39)
→ですね、です。締め切りを過ぎて当たり前じゃあいけません、今月は間に合ったぞい、スッキリ!と大きな声で言いたくなるあたりもいけませんね、当たり前のことですものね、ぎゃふん、がんばります。
 うん、今は耐える時だね、がんばろや。この期間、自分、家でじっとして動画みてロープの結び方を5つおぼえただけで力がわいたっす。

■「みなさん締切についてコメントされていますが、私はコメントしようと思いながらも気が付いたら翌月のコラムがアップされていてコメントができなかったことが多々あります。ファンとしてはだめだめですね(笑)。しかし、今東京はさらに大変なことになっていますね(>_<) 終息するころには世界はどのようになっているのか…。
でも、心の中の本当に大事なものは変わらないと思うので、今できる最善を尽くして、不安や心配、恐怖をなるべく遠ざけて過ごせたらいいなと思っています。
と、写真のベルリンの中淵さんに笑わせてもらいました。笑うと気分が晴れます! 笑いをありがとうございました」
(hitomi 2020/03/27 0:52 )
→あぁ、笑うのいいよね、ほんとに中淵さんの動画は30テイク撮って、パッとやって終わるつもりが笑っちゃって笑っちゃって笑っちゃいけないってなったら耐えられなくて笑っちゃって、大久保さん、龍之介くん、太郎くんにつき合わせてわるいなぁ、ちゃんとやんなきゃなぁと思うと、それもまたおもしろくなっちゃってみんなで腹抱えて笑って腹痛くなって、僕はこれ撮った後数日は酒チビチビやりながらNG集みて1人で笑っておりました。こういう本当にどうでもいいことで腹痛めて笑えるって、そういう仲間がいて本当に幸せもんやな。いつかなんかで見てもらいたい動画であります。うん笑うっていいね。今日はニューヨークって漫才コンビの動画みて笑ったわ。笑い玉ころころ心にいつももっときたいね。

3 件のコメント:

  1. こんにちは。今年1月の頃はまさかこんな状況になっているなんて思ってもみませんでした。ライブ盛り沢山で楽しみって思ってたくらいだったのに。
    この状況なので楽しみにしてたライブも延期、中止も残念ですが仕方ない。(╥﹏╥)
    コロナウィルスが1日も早く終息に向かって歌を聞きに行きたい。
    気兼ねなくライブを楽しめることを家に籠もりながら心待ちにしてます。

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  2. 日に日に大変なことになってきていますが、いかがお過ごしでしょうか。ずっと悪い夢を見ているようです。4月から毎日ではないですが、在宅勤務になりました。仕事を始めて23年ほどですが、私も初めてのことです。でも、通勤中の感染リスクが減り安心しました。ライブ延期・中止が悔しくなるのもわかりますが、ほとんどのライブが中止になって正直ホッとしています。ライブを続けている諭介さんや出演者の方々、見に来ているお客さんのこともとても心配でした。ライブハウスが悪いわけじゃないことはわかっています。私も大好きな場所です。だから、ライブハウスを嫌わられるものの例えで、それを諭介さんが言っちゃうのは違うなって思うし、どんな時代でも生き延びてきた生命力としての例えでもあるなら、こんな状況でも音楽の力で乗り越えていきたい。言葉で言うのは簡単だけど、言葉だけではない音楽で乗り越えてきたこともあったはず。今の状況で、できること、面白いことを探しながら、頑張りましょう!先日のライブ配信、諭介さんの歌を聴けたことも、いろんな人からの力をもらったという反応も嬉しかったです!今月分も長めになってしまいました(笑)

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  3. 先月よりも更に緊迫した状況で、これから先どうなっちゃうんだろう?と不安しかない毎日だけど先月も書いたように今は本当に耐える時なんだなあと思います。
    無事にこの状況を乗り越えられたらきっと前のように音楽や好きなことを楽しむことができる・・・その日が早く来るように願うばかりですね。

    今年はお花見もいつものようにはできず、せっかく咲いた桜も少し寂しそうに見えたけど、こんな時だから散歩で見つけた小さな花や土筆が愛しく思えたり私なりにささやかに春を感じてました。諭介さんが最近感じたささやかな幸せは何ですか?

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