2018年7月29日日曜日

Vol.221「2018年7月熱帯夜、夜の海ありがたや」の巻


7月、猛暑にうなだれて汗だくだくのだくだく、さすがにこれ熱中症になっちゃうわと危機を感じた今年の7月。いやはやびびります。いつも真夏の炎天下になると、「我は九州の宮崎南国育ちたい、なんのこれしき太陽の子ったいね」たいとは言いませんが、そのようなことが頭をよぎります。ついでに中学野球部での練習もよぎります。暑すぎてユラユラ揺れてるようなグランドの記憶。その頃はまだ練習中の水は、監督から許可されるまで飲めなかった時代でありました。今ではそういったことはないし、逆に飲んで自己管理しないといけない風潮に変わったんだろうと思います。だもんでその頃は監督に隠れて水を飲んだり、隣の民家にボールが入れば取りに行ってはその家になっているビワを取って食べたりして難をしのいでいました。前にも書きましたがこのビワに関しては食べ過ぎた結果、監督にバレてとても強烈なケツバットをいただきまして、これもいい思い出です。んで、いよいよ正式に監督より水を飲む許可が下りると全員でバックネット裏にある蛇口をめがけて走り、並んで順番が来たらガブガブガブ!とやるわけです。この時の水がうまくてうまくて今だにそのことを思い出します。小学校のソフトボールの時もそう、親御さんが当番で用意してくれた麦茶のタンクめがけて一杯の麦茶をグビグビグビとやって全身で、かー!うめぇ!となっていました。この7月の酷暑にもその頃のことがよぎり、あの夏を経験してるのだからなんのこれしきと思うも、単純にその頃より夏の気温が上がってると知り、またこれ東京の暑さはモワンとしていて、金魚が金魚鉢の中で口パクパクするように息が吸いづらく、こりゃたまらんと根をあげた2018年の夏です、いかがおすごしか。
(根をあげると書いて、あれ?と思い調べたところ「音をあげる」が正しい漢字だったようです。失礼しました。勉強のために誤用そのままにしておきたいと思います。気づいた人はいたでしょうか)

そう、音をあげてクーラーにあたってばかりいるのもなんだか落ち着かなくなってくるので、野球をやったり外で働いたり、走ったり、キャンプしたりと夏らしく過ごしたりもして。

先日、汗だくだくになり昼間に帰り、クーラーにあたっているとなんだかなまけてる気分にもなってか海がみたくなり、電車で江ノ島へ。
釣竿にクーラーボックスを持って行き夕方5時について、この日はいつもの磯ではなく防波堤の先端へ行き、一応竿は出したものの夕涼みをメインに缶ビールをあけてのんびり竿を出しました。結果小さいフグが釣れただけでしたが、いつもの、「獲物をしとめてやる」といった釣りではなくのんびりと景色を眺めながら、持参したおちょこにコンビニで買った日本酒もちびちびやりながら海の音を聞いてゆったりとした時間をすごし、これはこれで贅沢な時間だなぁと感じた次第です。隣ではカップルが日傘を立てて釣りをしており、「今度はこうやって釣ってみようか」「釣れた釣れた」といったような声が聞こえてきます。それを聞きながらこちらは一人でちびちびやり、「いいねぇ、仲いいことは良きかな良きかな」と、羨ましさをじいさん気分で諌めたりして。日が暮れていくとたくさんいた釣り人が誰もいなくなり、自分はウキをケミホタルという蛍光のものにかえて、暗い海にユラユラと浮かぶ緑のケミホタルを眺めて夜釣りを続行。一時して暗い防波堤を見てみれば誰もいなかった防波堤に人影があり、いや、おばけではなく、夜釣りをしに来た人達が、ぽつりぽつり。さっきまでのファミリーフィッシングといった和気あいあいな雰囲気の人達ではなく、その防波堤の常連さんたちだろう数人が静かに夜の海に竿を出していました。

僕は海釣りにいくと、磯ならなおさら、夜だとまたなおさら、はしっこにいるなぁと感じます。何からのはしっこか、地図で見た時の地理的なはしっこ、世の中からはみ出す寸前のはしっこ、はしっこだなぁと感じます。それでなんだか落ち着いて、自由も感じます。はしっこからその先を眺めたり、はしっこから内側を眺めたり、自分の今までや今を眺めたり、人が思い浮かんだり、ほとんどぼーっとしてますが、そうしていると磯や防波堤、海はそんなことも思わせてくれます。部屋にいてもそれはありますが、夜の海はまた一段とはしっこだなと思えます。そんなはしっこで、夜より黒い人影がもぞもぞと黙ったまま静かな海に一人で竿をだしているのを見てなんだか嬉しく、異様な光景にも見えるけど重たいものを感じて落ち着きます。きっとこの人達も目的は釣りだけど、はしっこに何かを求めてきたんじゃないだろうかと勝手に仲間意識がめばえたりもして。「うなぎ」って映画の冒頭でも主人公の役所広司が夜釣りに行くのですが、そのはしっこ感の重たさでその後の展開も違和感なく観れました。そんなことも思い出して、その映画ほどではないにしても、この人たちもきっと色々あるんだろうなぁと勝手に想像したりして。

思えば自分は、幼稚園から引っ越した千葉でも、小学校から住んだ延岡でも、大学でも、ライブハウスでも、はしっこ感があったなぁと、そんでは、はしっこに対して真ん中はどんな光景かというと、子供の頃はガキ大将がいて、その周りにいる子分たちや、大学では大学生らしくキャンパスライフを送ってる人達、その地域、場所環境に馴染んでキラキラして不満なく見えてた人達に対して自分はいつもどこか馴染めていないような、はずれてるような気がしてた。でも今思うとこちらから勝手にそう思っていただけで、心の中に、はしっこ感やはずれてる感がない人なんて誰一人としていなかったんだろうなとなんとなく思う。みんな何かしら周りとの違和感を感じながら、真ん中だと勝手に思ってた集団や世の中とのバランスをとりながらも自分として生きてたんだろうなと、はしっこ感やはずれてる感のない人なんて誰もいないんだろうなと、そこがそれぞれだからおもしろいんだろなとおもったりもして。
夜の暗さと波の音の中でユラユラゆれるケミホタルを眺めてると、はしっこにいて、自分はもっと自分でいいんだと、ぼーっとしながらも自分の真ん中を確かめてるような気分にもなり、来てよかったなと電気明るい駅に戻り、クーラーきいた電車に運んでもらい、いつもの部屋に帰ったのでありました。はしっこと真ん中を行ったり来たり、これからもこうやって生くんだろうなと、海はいるだけで自分でも気づかない何かを体に思い出させてくれてるようでもあり、ありがたいなぁとおもった2018年7月熱帯夜でありました。と、今月はこの辺で。台風去ったらもう残暑だろか、8月、海、また行けたらと。熱、うまく逃がしながらよい夏を。


延岡にて軽トラにて荷物を積んで
オリジナルラブの物真似でお馴染みペテカンの豪ちゃんと
獣道をおりていって
海沿いにテントを立て二泊の予定が
2日目に豪雨にやられ危険だということで撤退
雨がやんでるすきに撤退するも
軽トラが砂にうまり格闘するもすればするほど埋まっていき
JAFを呼んでたすけてもらう。
ありがたや、そして男二人もいて脱け出せず、なさけなや。
   
豪雨までの釣果。
その晩は急遽友達と肉を囲んで。
気づけば地面でバタンキュウの豪さん。布団がわりの新聞紙で。
翌日は8/24にライブする本田家にて
持ち寄りで飲み会あり
ここでも気づけば
本田家の別室で本田誠人ズサンの空人と寝ている添野豪、
どこでも寝る。
と、今回は豪ちゃんやペテカンの豪ちゃん嫁四条に娘の芳夏ちゃんも一緒の帰郷ということで、誠人の母ちゃん、うちの母ちゃん、母ちゃんの友達の岩崎さんや誠人たちも見送りに来てくれて帰京。    
免許の更新にも行き。とりなおしてからの3年あっという間。ノー違反でこのままゴールドカードを目指したい。講習では14歳以上の自転車の取り締まりが厳しくなるとのことでした。注意されると講習を受けなくてはいけなくなることもあるとのこと。こちらも気をつけよう。    


カップルの横にて
江ノ島夕暮れ。はしっこにて。
江ノ島の夕暮れはいつもとても大きくて優しいです。

ちびちび
陽が沈み
灯りのつかない灯台と月の下で
だれもいない防波堤、海の音だけでちびちび
常連さんボツポツきて
少しだけ話して 帰路へ

はしっこでの静かな時間が楽しかったです。
んで、近所の知らない人んちの茄子成長日記。 

諭介がお答え致します

■お誕生日おめでとうございました!

いろんな方のブログなんかで、中尾さんの楽しそうな時間を拝見してました。体感できず残念!

ここ1年くらいで私は「インザスープ」の荒波にのまれて、いや飛び込んで、最近やっと自分の泳ぎ方を見つけたようです。中尾さんの発する気に負けまいと、私も面白そうなことに突っ込んで「なんでこんなことやってんのー!?自分...」みたいなこともあります。というかやってます。でも、楽しいです。

芸術家の岡本太郎さんや幻冬舎社長の見城徹さんも「なにか決断するとき、困難な方を選ぶ」と言われてました。

燃え尽きて生きたいですね。
またライブ行きます。
(Yuka 2018年6月30日 21:13)
→ありがとう。岡本太郎いいね、てか芸術家ってなんかくれるわ有名無名問わず、なんかつくってる人もなんかくれるもんで、昨日はデビットリンチの一人語りみたいな映画TSUTAYAで借りて観てみたわ。この人も夜の釣り師のようにもぞもぞと粘土細工なんかしててかっこよかったわ。

■暑中お見舞い申し上げます。 
ワンナイトスタンドも熱くて楽しい時間でした。 新曲メロディーが優しいですね〜、家で何回も聞いてます。

梅雨があっという間に明けたと思ったら連日猛暑ですね。中尾さんは暑さ対策でやってる事というか気をつけてる事ありますか?
(柿の種 2018年7月15日 18:46)
→あ、ありがとう、新曲聞いてくれてうれしまだまだライブで、進化させていきたいもんで聞いてね。

■ハッピバースデー梅ー雨ーがあっという間に明け、夏が本気を出してきています。45ロール。数字だけ見ると69ロールまではまだまだですが、年に一度のONE NIGHT STANDで歌う諭介さんは一年ごとに階段を上っているような感じがします。諭介さんが近所のおいさんに余裕を見ていたのと同じように、私もインザスープで歌う諭介さんを余裕で歌っているように見ていました。かっこいいな、スターだ、でも、なんか喋ると変な人だな、面白い、ギャップだな(森の博士の言うそれとは違うギャップ)。だから、震えていることや、やめればよかったと思うことがあるなんて最初は少しびっくりしました。だけど、不安と好きはセットなのかもしれないですね。不安だけならきっとこんなに長く続いてないはずです。これからも、不安を喜びに変えていく体験を重ねて、素敵な初老になって欲しいな~と思っています☆
(A.T 2018年7月18日 17:12)
→なるよ素敵初老に。うんたしかにどちらもないと続けられないんだろね、調子に乗れない世界なんだね、調子に乗ってたなあって時期もなんとなくわかるから、いましめていきたい45ロ-ルやわ。ライブではブイブイ乗ってくけどね。

■こんにちは。

子供の頃もそれなりに不安とかあっただろうけど、大人になると物事を知り過ぎたり経験が増えるからなのか、より不安が深く臆病になっていく気がします。

よく神様は乗り越えられる人にだけ試練を与えるっていうけれど、越えても越えても無くならないし、神様は意地悪だなあ!って時々思います。

今年の夏は始まったと思ったらいきなり本気ですね!
猛烈な暑さも越えるべき壁も越えた後に吹く爽やかな風を楽しみに頑張りましょう!
(夕陽 2018年7月21日 20:30)
→んだね、臆病にもなるし弱音も吐けなくなってくるね、窮屈も感じるけど、新しい壁もでてくるけど、きっと大人になるほどに壁のこえかたも身についてんだろね、はしっこいって確かめるのもそうかもなとおもったりもして。

■中尾さん、こんばんは。45歳おめでとう!心に残ったフレーズがありました。<震えて自分を知ってからが本番なんだなぁとおもう><ギャップを自分で作っては循環して生きていきたい><もらった命を燃やしては自分で時を刻んで生けたら>これが中尾氏の生き方なんだなあと、読ませていただきました。ステージ上の中尾氏が眼前に浮かび上がりました。

写真の紫陽花、萼片がやたらゴージャス!こんなんあるんだね。。
小学生の頃はよくカタツムリを見つけてたけど、大人になってからほとんど見かけなくなりました。中尾さんは最近カタツムリ見ましたか?
(たかの 2018年7月25日 21:33)
→たしかに昔ほどみなくなったけどこないだナメクジみたわっ。家があるかないかで全然違うね。昔見てた虫やら景色に会うのも自分をたしかめられてどっか安心するわね。おめでとうありがとう。

5 件のコメント:

  1. 中尾さんこんばんは。今夜のライヴに参戦、お話しさせていただいた者です。素敵なライヴありがとうございました。アルバムも早速今聴き終えたところです。最高でした。今度延岡チヌポイントマップ作って、H氏に渡しておきますね(笑)

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  2. ちょっと外に出ただけで焼かれてガングロになる気分です。すごい夏です。九州男児でも無理せずに(笑)熱中症には気を付けましょう。そこには行ったことないけれど、思い立って出かけた夕方の海から夜の海になるまでの音や風景が文章から伝わってきました。はしっこは落ち着きますね。諭介さんは、世の中からはみ出す寸前のはしっこ、って言ってましたが、すみっコぐらしって知ってますか?(笑)それが世の中で人気ですよ。きっとみんないろいろあって、はしっこに共感できる人が多いんじゃないですかね。今回の諭介さんの話ですみっコの人気もちょっぴりわかったような繋がったような(笑)でも、はしっこ好きの諭介さんですが、私の中でははしっこにはいません。バンドでもステージでもど真ん中にいて歌ってるからでしょうかね☆彡追伸:「音をあげる」勉強になりましたよ。暑っ!と声を出すのも、夏の音なんですね。

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  3. 中尾さん、こんにちは。夜釣りしてお酒チビチビって、中尾さんの文化、すこぶる渋いですなあ!夜の海は一度だけ、波の音がほんと恐ろしく思えた記憶があります。延岡で海の近くに住んでいたんですよね。自分は海なし県だから夜の海に慣れてません、、重たさに落ち着く、すごいなあ、羨ましいです。 

    心理的、地理的、自由的なはしっこ感、夜釣りの同属意識や想像、すこぶる理解できました。なるほど!目から鱗でした。自分は違うシチュエーションですが同じような心象を覚えるからです。心象の深層を客観視して的確に表現されてるなあと、中尾さんに感心しました。幼少期より状況を俯瞰しちゃう性分だったりしますかな。はしっこに身を置くと、視野の広がる感あります。精神的にも視覚的にも冷静に状況を把握しやすくなるかもです。
    海の浄化作用にて、本来の綺麗な中尾さんに戻れるんじゃないかなあと思いました。

    何も疑うことなく燃えてるど真ん中の中尾さんの光りと熱に焦がされるべく、またライヴへお伺いしたいと思います。

    灯台って防波堤の突き当たりにある灯台ですか?灯りつかないのー?

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  4. はしっこ感、私もあります! 決して控え目な訳ではなく、そこが落ち着くんですね。職場の朝礼でもわざわざはしっこに並び直したりしてるし。それでも私の中にはちょっとは注目されたい的な部分もあってたまに周りとは外れた事をするから悪目立ちしたりして・・・(笑) 今まではそんな自分に対してどっちやねん!と思っていたけど、今回、諭介さんの話を読んで、そうやってバランスを取っていけばいいんだって分かりました。ありがとう。

    追伸 江ノ島夕焼け写真、素敵ですね。うん、大きくて優しい。 その時の諭介さんのはしっこ感が伝わってきました。はしっこ感は自分の中の自分と向き合う時間かもしれないですね。

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  5. 夏が終わるね。
    自分はもっと自分でいいんだ、って私もそう思います。他の誰でもない。
    待ち合わせ、行って良かった。
    本田さんの歌、ウクレレの音、グッときました。
    そして。熱い涙は自分にとっては特別な曲。それも聴けた。歌ってるとこを見るのもこれが最後かなって毎回思ってる。
    健康に留意してずっと歌っててね。
    遠くから応援しています。
    かっこよかったよ!笑
    またね!

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