2021年3月2日火曜日

Vol.252「笑い玉と悲しい気持ちと」の巻

  節分も過ぎ、さぁこっから寒さ本番ですよと3月です。いかがおすごしか。

 去年の2月22日は大久保海太氏、龍之介氏と紅白歌合戦ライブを開催した。

 3人で赤組白組に分かれて歌いお客さんに赤と白のどちらがよかったかを判断してもらい勝敗を決めるといった、この3人だからできるようなイベントだった。自分は紅白歌合戦といえば中学の頃にみた長渕剛のベルリンからの生中継に衝撃を受けて、それが残っていたのでそれをやりたいと、生放送は無理だからあらかじめベルリンにいる体で撮影をしてそれを本番で流したいと提案し、司会の野村太郎くんを含めて4人で中継部分の撮影をした。カラオケボックスの広い部屋をとり、龍之介氏カメラマン、大久保氏カラオケ流す係、太郎くん司会で自分が長渕剛ならぬ中淵剛(なかふちつよし)ということで撮影をした。


 ご存知ない方のために説明しますと紅白歌合戦第41回、時代はベルリンの壁崩壊の頃、長渕剛はドイツはベルリンの教会からの中継だった。長渕剛熱盛んだった頃の自分はテレビの前でその時を待った。すると中継が繋がり、NHKホールの大画面に長渕剛が映し出されて会場にいるアナウンサーと話し出す。話し出したと思ったら、なにやら怒っている。ベルリンから日本にむけて「日本からこちらに来ましたら、現場仕切ってるのみんなドイツ人でしてね、共に戦ってくれる日本人なんて1人もいませんよ、恥ずかしい話ですが今の日本人タコばっかですわ」と言い放った。中学生の自分にもこりゃただごとでないぞと印象に残ったわけです。ちなみにその後長渕剛は紅白といえば一人一曲のところ、3曲を立て続けに歌いトリのサブちゃんの時間がなくなり、長渕剛はNHKを出入り禁止になったとその後本人が語っている。興味のある方はYouTubeで「長渕 ベルリン」とかで検索してみてください。


 と、まぁそのようなことがやりたく、みんなにつきあってもらったのだけど、1テイク目から笑ってしまい、それが龍之介くんにうつって、彼がカメラをとりながら笑いをこらえてるのでこちらもまた吹き出して、どうにもならなくなり、なんどやっても笑いがおさえきれず、今自分のアイパッドに記録されてるNGテイクだけでも27回はやっている。これ、本家のセリフがうろ覚えのまんま雰囲気だけでもということでやっているので、自分なりのセリフが「ドイツに来たらドイツ人ばっかりでねぇ、一緒に戦ってくれる日本人なんて一人もいませんよ」となっていて、ドイツにきたらドイツ人ばっかりって当たり前の話ではないかというところでハマってしまい笑えて仕方なかった。龍之介カメラマンも笑って進まないので大久保監督と交代して仕切ってくれた。やはりこういう時の大久保海太は頼りになり、要点を押さえて仕切ってくれる。だがしかし、キチンと進めようとすればするほど押し込められた笑い玉が爆発してきて吹き出してしまいどうにもならなかった。


 それでもなんとか撮り終えて編集をしてもらい本番では録画したその映像に合わせて司会の太郎くんが合いの手を入れて会話してるように成り立たせてもらった。この日のライブがダイジェストとして近々ユーチュブにアップされる予定なのでぜひ観てみてくださいね。

 それでここ数日もその映像を観て、ついでにNGテイクも電車の中でみてしまい、ヘッドフォンをしながら笑いをこらえていたが、ついには吹き出してしまい、こんなご時世なのでジロジロ見られ大変周りに申し訳なかったと電車を降りた。胸に溜まる笑い玉を抱いて、笑えることに他3人に感謝した。

 ライブでも藤沼さんとKと一緒にできてよかった、そこに集まってくれた人たちにも会えてよかった。

 段階にもよるけど、面白いって気持ちと悲しいって気持ちが共存してるんだなぁと思った。どちらも心にずーっとあって乾くまで出し切ってしまわないとずーっと溜まってく。笑っても笑っても悲しく濡れてる。濡れても濡れてもいつの間にか笑っている。そんなことがここ一ヶ月なんどもあった。その度に人の縁、温もりも改めて感じる。心と体と頭、頭ではやるべき事をやるために前向きにとか考えて行こうとするのだが、心は頭が考えてることとは別にずーっとジグジグしていていつのまにか溜まっていく、笑い玉と同じで悲しい気持ちも押し込めて前に行こうとすると余計に溜まる。体は腹がよじれるほど、逃げ場ががなくなるほど笑うとヘトヘトになる。同じく悲しいってのもまた体が疲れる。悲しいってのともずっと付き合っていくのだろうけど、まだ溜めては出してをくり返すんだと思う。

 書いてしまえば、自分の中でなにか落ちるものがあるのかもしれないけど、心は受け入れつつ、まだ受け入れきれず、自分ではまだ名前も書きたくない片割れのこと、いつか書いて前に進めたらと思いながら今月はこの辺で。


キースリチャーズのこのアルバム。この1ヶ月とてもいい。ラスト曲のDEMONがまた。言ってることわからんが、音にわびさび感じ優しくて。キースリチャーズのソロはべースがグンときてかっちょいい。

最近はすぐに検査できるとこ街中にあるね。陰性でした。

銀座は隙間が魅力的

コロナ対策としてマイマイク購入。ザスタンダードな58

これ持ち歩き気になったらシュッシュカサカサカサ。一体これでどれだけの菌を撃退、予防してきたのだろうか。菌が見えたらいいのに。

写真、なんでも狙って撮れるワケでないけど、たまたま撮れたものが心情と重なっていたりして。謎、マジックがあるのが音楽とも似て面白い。

旅は続くよどこまでも、だ。


諭介がお答えいたします

■「今日は暖かいですね。東京は初夏の陽気とニュースにあって、少し早めに諭介さんの“初夏でしょーか”を思い出しました。そして、久しぶりに耳にした「わら半紙」。諭介さんってやっぱり……面白いんですね。「Fuckin’貧乏」も指で広げながら目をチカチカさせながら読みました。デジタルわら半紙ですね。デジタルとわら半紙を組み合わせてみました。どうですか?どんなときも笑えることを見つけたい。コメントの返信に、本田さんのこと、諭介さんはもう知っていたのかなと思い返しました。あいつには勝てないなぁと言っていた諭介さんの言葉を思い出します。残念ながら勝てないままですね。本田さんずるいですね。でもそれもにやりと笑ってそうな気がしちゃって私も全く勝てる気がしません。昨夜のライブ、配信で見ていましたが、とってもよかったです。今は辛いことが多いけれど、いつでも歌ってくれている諭介さんに私もスマイルソルジャーでいようと思わせてもらっています」
(A.T 2021/02/22 11:51)
→スマイルソルジャー1号と名付けさせてもらいますね、戦おうスマイルソルジャ−! 配信観てくれてありがとう! 配信はこうやって時間差でも何かしら反応してもらえると実感できて励みになりますっありがとう。誠人には敵わんね。一緒に進化していくよ。

■「わら半紙も諭介さんの手書きもすごくいいですね。なんかすごく新鮮で。そのくらいそうゆう物に触れる機会が少ないんだなって改めて思います。デジタルもアナログもそこを越えた思いを感じたり受けとったり繋がれたらいいな~って思います」
(hitomi 2021/02/23 20:34)
→デジタルハマるとアナログが輝きだすわ、レコードの音が全然やっぱり違ってて、優しいし生感あるし、特にドラムなんかがスパーンって迫力あって、デジタルで同じ曲聴くとパシャーンと割れた感じになってるくらい違ってて、こりゃ贅沢やなぁとおもてインスタに載せてみてるんだけど、インスタの10回聴いてみてデジタルで同じ曲聴いてみて。違いがわかるだけで面白かったよ。楽器演奏者やキースの想いみたいなもんがビシビシくるわ。でも、わらばん紙もレコードもデジタル通して届けてるのにアナログ感がなんぼか伝わるのが面白いね。



6 件のコメント:

  1. 私も11年前、大切な友達と会えなくなりました。大切な友達がいないのに変わらずに過ぎていく日常が悲しかったり救われたりしてきました。
    5年間の闘病中、変わらずに一緒に映画見たり沖縄に旅行に行ったり鎌倉に遊びに行ったり、このまま完治するんじゃないかなって思って喜んだり。
    最後に交わした言葉は病室での「またね」でした。病院からの帰り、これが会える最後かもしれない気がして我慢しても涙がとまりませんでした。
    会えなくなって何年間かは一緒に行った場所には寂しくて行けなかった。

    寂しさは変わらないけど、なんかの拍子に友達の顔が浮かび「〇〇さんなら大丈夫だよ」って前と変わらずに言ってくれてる気がしたり。

    お見舞いに行った時に言ってくれた言葉は覚えてるよ、ありがとうね。またね。(コメントなのに最後友達へのメッセージになってしまいました、今月命日なので大目にみてください)

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  2. 諭介くん こんにちは。去年の紅白歌合戦のライヴ拝見しました!楽しい時間をありがとうございました!!
    そのことは、あなたのツイッターを見て知りました。冒頭に見えた言葉に手が震えました。なぜだろう、自分はとてもショックで、今も信じられません。

    悲しみの受け止め方、その重みは、人それぞれなので、どのような言葉を投げかけたらあなたを癒すきっかけとなるか分かりません。が、その事実と向き合って、葛藤して、味わって、寄り添って、思い出話を笑い合えるまでになれますよう、悲しみに光りが差し込み青空が見えますよう祈っています。

    事実から逃避しても...悲しみの中に埋没しても...今は、立ち止まってみるのも一つの方法かもしれません。無理はしないで。今は、心が少しでも安らかになれる環境に身を置いて頂けたらと思います。
    どうしたら悲しみは癒えるのかしら。自分自身と向かい合うことが、一番必要なのかなあと思います。

    私事ですが、母が他界して7年が経ちました。時の流れにいつの間にか癒されるものです。当初、悲しみは恐怖となりました。一人で闘いました。人には言えない性分も手伝って...しかし我慢することは、苦しみを長引かせていた事のように思います。今、分かります。
    笑い合える仲間と楽しい時間を過ごすこと、寄り添える誰かに甘えてしまうことをお薦めします。。

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  3. ドイツに来たらドイツ人ばっかりでねぇ

    ヤバい、ツボに入ったわ!
    涙出るほど笑ってしまった。

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  4. 悲しみの中、配信ライブで歌を聴かせてくれてありがとうございました。
    諭介さんの歌にいつもパワーをいただいてばかりいる私は、どんな時も歌っていてくれる諭介さんとそれを聴けることに胸がいっぱいになりました。
    キースリチャーズですがCDをアマゾンで見つけたので買ってみようと思ったのですが、レビューを見たら熱い思いを語っている方がたくさんいらっしゃって。ちょっと聴いてみたいなと思っただけの私が買っていいのか?とふと思い買えずじまいです。インスタに諭介さんが投稿してくれる前に検索してyoutubeで聴いてみたのですが全然心に響かず、でも諭介さんのインスタでのレコードのを聴いてみるとなんだか良くて。って訳分からなくなってきましたが(笑)やっぱりCDを購入することにします。
    では、youtubeで諭介さんの長渕さんが観れる日を楽しみにしてますね!笑い玉ください。

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  5. まだ名前も書きたくないっていうところに想いを強く感じました。でもそこに、彼のことをずっと話していたいという気持ちもあるような気がしてしまいます。そういえば、諭介さんのコラムを読んだあとに、悲劇と喜劇は紙一重という言葉を聞いて、本田さんの書くお芝居の中にも笑ったり泣いたり、そんな感じだったなぁなんて思いました。おかしくて笑ってしまうような場面でこそ泣きそうになったりしたことがありました。毎日起こる出来事の中にも、そんなことだらけなのかもしれないですね。そして、今は特に、悲しみをめくった先の笑いを探しているような気がするので、3人で紅白歌合戦のダイジェストはとっても楽しみです。去年のことなのに昨日のように思い出せたり、ずいぶん前のことのように感じたり不思議な感じです。あとあの生中継の場面は実際にあったシーンの再現だったとは知りませんでした!諭介さんのオリジナルかと思っていました(笑)

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  6. 面白いって気持ちはずーっとあってもいいけど悲しい気持ちは溜めたくないのになかなか消えてくれないものですよね。
    本当の悲しみや寂しさは本人にしか分からないものだと思います。私の中にあるそういうものも何年、何十年経っても完全に消え去るものではないけど、思い出すと心がじんわりと温かくなる思い出もたくさんあるからその想いと一緒に歩いていけてます。
    諭介さんの悲しい気持ちもいつか温かい想いに変わっていくといいですね。そんな日が早くきますように。 

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