2020年2月5日水曜日

Vol.239「2020年20周年year」の巻

 2020年明けましておめでとう。
 暖冬、暖かい冬、それもここまでか、明日から寒くなりそうだ、そうだ毎年節分というのは季節を分けるものだと、「ここから春ですよ」と先人さんが分けてくれてるが、なんや春だとは名ばかりで毎年ここからが寒さ本番やないかと、先人さんのイタズラか、それともこれからくる厳しい寒さに「もうすぐですからね」と希望を持たせてくれてるのか、どちらにしてもきっと当たっていないだろう推測で勝手に先人と交信する節分、ここからが寒さ本番、しまっていきましょ、はーるよこい!いかがおすごしか。

 今年はインザスープデビュー20周年。と書いてなぜかグッときた。なににグッときたかと言えば、20年の実感がない。自分はフォーク歌手でもあるけれどロックンローラーでもあるので、というか振り向くということがカッコ悪いとも思いますし、証拠を残さず前へ前へと生きるのがカッコいいことだとしてきたからか、「ぇぇ!あれから20年もたったの?」という意味でグッときた。

 いやしかし、思い返せばなるほど自分なりの道程はあるなと、またよくよく思い出していけばそりゃそうだ20年だわなともおもった。

 1996年に結成して2000年にコロムビアレコードよりデビュー。2000年と言えどその1年ほど前からは事務所がついてデビューへの準備期間のようなものだった。2000年5月に「風の子」でデビューしてってこれ「デビュー」って普通に自分で何度も言ってて小っ恥ずかしい気もしますけど、今よりも20年前の「デビュー」はキラキラした響きだったように思います。

 先に書いたようにその1年前くらいから事務所に入りインディーズとしてCDも発売して活動していたので実際に2000年の5月20日を迎えても実感がなく、本人達はライブだったのか名古屋にいて、なにか特別に「デビュー」を感じることもなかったので打ち上げ終わりにメンバーだけで記念になることをしようとタクシーに乗り「次の角を左にお願いします」を曲がるたびに伝えて街の1ブロックを一周し、元の場所で降ろしてもらい、ささやかなメンバーだけのデビューパレードをした。それから2004年あたりまで目まぐるしく、毎日、ライブかレコーディングかキャンペーンかラジオかテレビか雑誌のインタビューかなんかで個人的な休みはほとんどなく、その隙間で社長のシゲさんに遊ばせてもらいもしたけれど、スケジュール表に休みはほとんどなかった。そんな時期を経て2004年にコロムビアとの契約が終了した。

 レコード会社の地下のスタジオのロビーで、契約が切れる旨を伝えられた。丁寧に話をしてくれている会社の人の話を、床に体育座りで僕は聞いてた。「あぁこれで終わるのか」と、残念な想いもあったけれど、どこかホッとした気分にもなった。その頃自分は長い期間、曲が書けていなくて、書けていないのにどうして飯が食えているんだろう?と飯を食う実感もあまり持てず、また自分に関わってくれてる人たちにも申し訳ない気持ちだった。そんなことからの開放感もあり、これからは重い物でも持って汗をかき、金を稼いで実感して飯を食うぞと、その上で実感して音楽をやっていくぞと、生活のための音楽ではなく、生活あっての音楽だろうと言い聞かせ、工事現場で働く自分の姿を想像し、「よーしやったるぞ」的な気持ちになった。会社の人の話を聞きながら、これから先のことへ意気込んでいた。意気込み過ぎたのか、ホッとしたのか、僕はその時にオナラをしてしまった。普段、人前でオナラをしないタイプであるのに、よりによって地下の暗がりでメンバー、スタッフ一同、重い空気が流れる中、しんみりした話の途中で屁をこいてしまい、僕はとっさに手で口を押さえて「しまった!」という形になった。オナラはおしりから出ているのにとっさに口を押さえた自分に笑えてきて、みんなで少しだけ笑った。今までの人生で一番印象に残るオナラだ。
 と、ここまで書いてなんだか切なくなってしまった。ここから先、書こうと思っていたその後の展開の細かなことは、面白いこともたくさんあったのだけど、切なさが勝り書けるまでにもう少し時間がかかりそうなのでまたいずれ、いつか書けたらと。

 2000年からの4年間、あの時はあの時の精一杯だったけれど、自分の容量が狭かったこと、力不足、もっとがんばれなかったか、たくさんの人たちが力を注いでくれていたこと、それに応えられなかったこと、あの時もうひと踏ん張りできたんじゃないか、大事なものを見落としていたんじゃないか。随分と後になってから、寒い街中を歩いていて、ふと客観的にその時のことを思ったことがあった。今もまだまだだろうけど、あの時に比べたら容量は増えた、踏ん張れることも多くなったと思う。同じ後悔はしたくないと思えて、やれることをやれるうちにがんばれるだけがんばろうと思ってやってきたのは、比べられるあの時の経験があったからだと思う。ある程度の負荷がないと不安になって面白がれないのも、その時の経験が基準になって上書きしてきたからのような気がする。そんな経験を経て今現在、自分なりに上書き重ねてバージョンアップをしてきたつもりだ。
 この先に今のことを振り返り、「あの時もっとあぁすればよかった」ってのは、どうしてもついてくるかもしれないけど、それがなるべくないように、これからもなるべく心が震える方へ、勇気が必要な方へと経験を積んでいって、「精一杯やったよな」「おもしれかった」と燃やし尽くせたらと。
 2020年20周年イヤー、そしてこれからの豊富としながら今年1発目、今月はこの辺で。というか、ということはこの月1連載も20周年なのだな、すごいっ。





農家で実家を手伝いながら、武道館でギターも弾くおばっちゃん、はじめてのおつかい出演に感動。
柿農家として働くおばっちゃんに侍を感じた。ニックバッカーズの東京12月の音源レコーディングでは特に感じた侍感と同じ感動をみた思いでした。

2年前の荒れ野初演での劇場「雑遊」が復活。この風景を見ると胸がキュン。スズナリもそうなるのかしら。

井上加奈子さんと平田さんがこけら落としの朗読劇。
すごく面白くてかわいかった。

題字が原田芳雄さんというのもグッときますね。

いつからかねぎだくも料金取られるようになったんだなぁとパシャリ。

そして20周年、2ヶ月おきの2マンシリーズ1発目はペテカン と、とても面白くてペテカン が1発目でよかった。ありがとうペテカン !

そして翌日はテレビ神奈川にて番組「キンシオ」10周年のイベントに出演。
写真は以前キンシオに出演した際に作った歌を歌う私、急遽思い出してイベントにて歌う。
みんなでの即興がなかなか終われなかったおもろいイベントでした。
磯先輩と。
黒鯛3匹。やりました。毎年1月は黒鯛が釣れていて、その年の縁起を担ぐ。めでたい。

次はmoke(s)と。20周年2マンを3月に。

いい写真、20年近く前か。
写真はなるほど、時を刻むんだなぁ。

諭介がお答え致します

 

■「1月も半分過ぎましたが、あけましておめでとうございます。2020年ですね!デビュー20周年ですね!もう明日がその第一弾でとても楽しみにしています。きっと今年は振り返ることも多いのだろうなと思いますが、是非20年続いてきた今のインザスープでの新しい曲を聴かせてほしいなと思っています。去年の『樹』『荒野で遊ぶ』『光道』。今年はどんな歌が生まれるのかな。去年諭介さんは「締」と言っていた漢字一文字ですが、今年は何か浮かびましたか?私は「笑」にしました。今年になってからのライブはどっちも面白くて笑ってしまって、諭介さんもたくさん笑っていたので、あと今年最初の曲が『スマイルサークル』だったので。“笑う門には福来る”なので、福が来る予感です。無理にではなく、自然とたくさん笑える年にしようと思っています。今年もよろしくお願いします(笑)←さっそく!」
(A.T 2020年1月17日 12:24)
→なはっかっこっ笑い、ん、今年はなんだろ「流」かな。気持ちよく流れていきたいわ、うん、いいね、「流」

■「中尾さん明けましておめでとうございます。
私は今年、アニメ映画「音楽」を新宿武蔵野館で見てきました。7年かけて手書きで書いた長編アニメで、バンドマンの中尾さんには是非見てみて欲しいと思いました!
今日のライブも楽しかったです。吉田さんが正装風だったのはメンバーで何か打ち合わせたんですか??今年もよろしくお願いします」(しゃるろっか 2020年1月18日 19:14)
→へぇ、初めて聞いた映画や、7年!弘法大師が描かれてるけど、どこの街だろか?
衣装は打ち合わせないよ。いつも楽屋でほほーそれなんだってなるね、吉田くんはいつも何かびっくりすることが多いね。結成当初から。


■「2019年をこうやって振り返ってみると、あっという間のように感じるけどそのひとつひとつに色んなドラマがあって毎日ちゃんと生きていれば濃い1年になるんだなと感じました。
私も今年はもっとちゃんと生きて濃い1年にしてやろうと思います。ライブへもたくさん行きたいな。
今年も素敵な歌を聴かせてください。どうぞ宜しくです」
(夕陽 2020年1月25日 14:26)
→おう、がってんだ!濃い一年のお役に立てたらと思うわ。電信柱の電灯のように次のライブから次のライブへ、灯ともして行きますんで来れる時にぜし!

■「中尾さん、こんにちは。今年もよろしく☆
昨年は素敵な人と出来事と交流して、有意義な一年を過ごされたんだなあと感じました。
中尾氏はいつも「なんか面白いことないかなあ」とか、思っているんですか?
今年もおもろいことがいっぱい集まってきますよう、走りきった達成感と突き抜ける爽快感を沢山感じられる良い年でありますよう、応援しています。キャベツ食べてますかな?健康にお気をつけてしゃかりきしてくださいませ。

p.s.(これまでに聞かれていると思いますが)中尾さんは何色が(最近)好きですか?(余談)以前、クサバさんに聞いたら、彼は緑が好きみたい」
(たかの 2020年1月27日 19:21)
→茜色とかかな青も白も赤も好き、キャベツはいいねぇ、相変わらず体調整えたい時は食べてるよ。

■「今回のコラムを読ませてもらうと、諭介さんの昨年がとても盛り沢山で、その一つひとつの経験がまた新しい歌や音楽になると思うと楽しみになります☆彡
まだ寒い時期が続きますが体に気をつけて日々過ごしてくださいね」
(hitomi 2020年1月27日 23:05)
→ありがとう、歌になるよ、きっと、ぜひ今年も聞いてくださいね、いい年にしたりましょ!

5 件のコメント:

  1. インザスープ20周年おめでとうございます!20年って凄いですよね。時間が経ってしまえば、あっという間かもしれないけど人が生まれて成人する年月ですもんね。
    そのなかで色んな人に出逢って別れて、また出逢ってを繰り返しながら色んな経験や思いを積み重ねてるんでしょうね。若い時の経験や様々な思いに色んな意味で今の自分が助けられているなって思うことは多々あります。で、きっと今の自分が先の自分を助けてることもあるのかもしれないし。
    中尾さんの歌にもメンバーの音にも積み上がってきた思いや経験が染みこんでて、聴いてて気持ち良くテンション上がります。
    それぞれに積み重ねてきた思いは宝物なので大切にしていってくださいませ。
    これからのライブも楽しみにしています。

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  2. なんだよ今月の話は!って、オナラ話に笑いを堪えながら読んでいましたが、切なさが勝ってその先を書けなくなったことに、私も一瞬で切なくなりました。でも“オナラはおしりから出ているのにとっさに口を押さえた自分に笑えてきて、みんなで少しだけ笑った。”この文章はなんか好きです。20年前に戻りたいですか?私はときどき思います。でも戻ったとして、間違えたことをやり直したとしても、その先に経験した面白いことや嬉しかったことも変わってしまうのかと思うと、そういうことじゃないなって結論に至ります。諭介さんが言う、上書き重ねてバージョンアップですね。あのときああすれば、とかは絶対あるけど、あのときがあってよかったな、になるのはこれから変えることだと思うので、その先を楽しみたいです。とにかく祝デビュー20周年!連載も20周年続いているなんて、また違う響きのキラキラがあります☆

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  3. 20年が「えぇっ!もう!?」って感覚、なんか分かります。私も20年を振り返ると割と最近なんじゃないかって思えるぐらいあっという間で、でも確実に年月は経っていて、それは自分の気持ち以上に見た目や体力が証明してくれていてちょっとガッカリしちゃいます(笑)
    私にとってこの20年の中でインザスープの音楽や諭介さんとの出会いはすごく大きくて、出会ってなかったら今ごろどうしてたんだろう?とたまに想像してみて、普通に結婚して普通の主婦になってたのかなあ?とか思うとそれはそれで幸せなのかもしれないけどインザスープや諭介さんに幸せな気持ちをたくさんもらってきたからそうじゃなくて良かったと思います。これからの20年も一緒に歩いて行きたいです。

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  4. 諭介さんのライブは、
    ライブ毎にパズルのピースが転がってるみたいな、
    紡ぎ合わせて見えてくる景色があって、、、パズル遊び(笑)
    そうやって、インザスープのこと、中尾諭介のこと、知ったことがいっぱいある。
    この頃のインザスープを知らない私は、ライブで集めたピースの景色が全てだったから、今回のセンチメンタルで見えた景色そのものが、すごく鮮明で、何だかわたしまでセンチメンタルになっちゃったよ。電車の中で読むのは危険だねっ(笑)
    続き、書きたくなったら、また書いてね!
    あの時あーしてれば、、、は付き物だけど、悩んだり後悔するのはチャンスだとおもう。回り道したからこそ味わえる幸せだな!最高だな!な瞬間があって、それでいいとおもう。だから私も、今、ここまでこれた気がする。
    そう教えてくれたのは、誰でもない、諭介さん、、、だったり~??(笑)
    いつも、インザスープ、中尾諭介の音楽に助けられてる。
    今こうしてセンチメンタルにコメントをできることも幸せで、ありがとう、かな。
    ありがとうね!

    インザスープの20年の半分も知らないけど、、、
    これから先も、ずっとついて行くよ~ のら~りくらりとね!(笑)

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  5. 私も読んでいて切なくなって何か溢れるものがあってコメントが遅くなってしまいました☆彡
    インザスープデビューの時に知って
    初めてのインストアライブから
    ずっと、インザスープや諭介さんの音楽が心の深いところにあって
    インザスープのライブに友達と毎月飛行機に乗ってライブに行っていたキラキラしてる自由な楽しい時期も
    どうしようもないくらい辛い時も
    ほんと普通の平和な時も
    いつも心にある安心感があります。
    20周年おめでとうございます!!音楽もコラムもありがとうの感謝の気持ちでいっぱいです☆彡

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