2019年6月1日土曜日

Vol.231「くじら泳ぐよどこまでも」の巻

 5月、あちー日が続いた5月。毎年のようにこの辺りから自分的開夏宣言をしていますが、今年は文句なく夏ですね。
 はじまりました夏、いかがおすごしか。

 今年ももう半年になるのかと、その早さに驚きつつ、この5月はなにしたんだっけなとスケジュール帳を開いてみる。

 そうインザスープの19周年ライブがあった。今回は祝ってもらうべく弾き語りでよくご一緒させてもらってるGONDAさんのバンドGRiPをお誘いさせてもらった。昔にもバンド同士で対バンしたことが2度ほどあったが、その時に話をした記憶がほとんどない。その後個人練習で入ったスタジオにてGONDAさんも個人練習に入っており、他に人もいなかったけどロビーなどで話しかけることもなかった。その後何がきっかけか二人でイベントを組むことになり、札幌や渋谷、名古屋大阪をまわり、その中で仲良く話せるようになったんだと思う。なんせギターの奏法にも刺激をもらい、すっかり心、体も踊りたくなるようになった。

 と書いていて自分は「人見知りなんだろうか」というような疑問が湧く。
 そうであるようなそうでもないような。根本的なことはわからないけどバンドマンとしての今までの自分はあまり社交的なほうではなかったように思う。結成当初はライブの打ち上げなども早々に先に帰っていたし、対バンのバンドマンと楽屋で仲良くなったとか話をしたことがあんまりなかったんじゃないかと思う。というか苦手だった。ライブハウスの店長などにも、褒められても説教されてもどちらにしても真に受けることができず、一線を引いていたように思う。そんな風にしていられたのも他のメンバー、特にドラムの吉田くんが社交的だったからだろうと思う。
 曲を作る、みんなでアレンジをああじゃないこうじゃないと作ってく、練習する、それをライブで爆発させてお客さんにぶつける、お客さんと繋がれるような気分になる。それだけでよかった。それ以外のことはどうでもよかった。そんな時期があった。今思うと、器量がなかったんだろうなとおもう、今も苦手ではあるけど、昔はより、人と喋る器量がなかった。何もかも初めての経験の中で、何もない者が行きたいとこへ行くにはそうするしかなかったんだろうなぁと自己肯定をする。
 でもあの当時、そんなバンドマンは他にもたくさんいて、喋らずとも何かこう腹の奥で「やってやるぞ」的なものがあるのが伝わり、何くそ的なギスギスした感じのものがあって、今思うとあれはあれで気持ちがよかった。
 
 そんな時期もあったり、調子にのった時期もあったりして今も「だめだなぁ~」の連続だけど、それでも昔よりかは自分は自分の自分事が少しずつ見えてきて、昔よりかはそれ以外のこともなるべく人とフラットに話せるようになった気もして。フラットでいるとそれまでに自分がやってきたことで人と繋がれて、そこでまた刺激をもらえる。刺激をもらうと濁らずにいられる。
 何度も会ったりすれ違ったりしててもあまり繋がらなかったのに、たやすく人と繋がらず「何くそ」を持ってきた人たちとは時間が経って笑いあえておもろい。大勢いた同時期のバンドマンがやめてく中で、やり続けているバンドマンや歌うたいに会えるのは同じ時代を通ってきた同志のような感覚も勝手にどこかある。仲良しクラブを作りたいとは思わないけど、自分事をやってきて繋がれることもあるんだなと。もっと頑張らねばと思わせてもくれる。はたまた聴きにきてくれるみんながいるから続けられるとこもあり、感謝です。これからも少々悪あがきでも色んな場所や人、景色に刺激をもらいながらなかった歌を作り歌い続けていくので、ライブに足を運んでもらえたらと。歌を聴いてもらって何か自分だけの波紋、景色、匂いみたいなものが広がってもらえたら嬉しいです。6月は誕生日月間にふさわしく先輩方に、また同期にも刺激をもらえそうなライブてんこ盛りであります。来て観て触れてもらえたらと。最後はライブの宣伝みたいになりましたが、またライブで会えたらと、これ書きながら思い出した「くじら」の歌詩を書いて今月はこの辺で。写真へ続く。


くじら

アスファルトひっくり返せば俺 そこに横たわる
海の底深く光る目玉 俺は睨んでる
「人は一人じゃない」と言うが どうだ君は一人だろ?
一人にもならず群れたがる雑魚をのみ込んでく

メッキはすぐに剥がれ
時代が洗うから
数の少ない仲間たちと
七つの海で泳いでる

おお わがままに
おお この海を泳ごうか

間に合わせた優しさじゃ なおさら寂しくなるから
口をつぐんだまま俺 震えてここに立つ

賢くなけりゃからかわれ
意地を通せば はじかれる
それでも戦う仲間たちと
笑いあえると信じてる

おお おおらかに
おお この海を
おお わがままに
おお この海を泳いでく



518
楽屋にて

522
海にて

やはり たまに 来てないとだめです 海

この日は三浦の磯へ

釣果ゼロ
でもよし。

吉田くん

ハチ

K

自分

舞台「荒れ野」でご一緒した小林勝也さんの舞台を観に。
ヒトラー政権の下で指揮者、芸術家としてのあり方をテーマに勝也さんが指揮者役を演じておられ、最後は胸に迫るものがあり、また勝也さんが変わらずセクシーでありました。

荒れ野まで、ふらりと演劇を観にいくってあまりなかったですが、より身近に感じ、より貴重に感じ、すごいことをやっているなぁと。劇場の外の日常から、中の別世界で大事なことに気づかされたり、鼓舞されたり。

これライブもそうですが、もっと気楽に身近に、日常の中にあっていいものなんだろうなと最近よくおもいます。立ち飲みにいくように、カラオケにいくように、ボウリングにいくようにふらりと入れるものに一般的にもっとなったら面白いのになぁと、それらでは味わえない、ともすれば受け止めるのに体力もいりますが、実感できるものはとても大きいものに出会える可能性がたくさんあるんだろうなぁと思ったりもして、それで最近は「気軽に」って言葉をよく使うようになりました。

ミナミノロックフェス

大阪で通り魔殺人の被害者となり、亡くなった南野さんは事務所の先輩で。我々の所属していた事務所ピンクムーンは南野さん率いる4-STiCKSを売り出すために発足した事務所でした。その後我々がピンクムーンでお世話になることになり、でも当時先輩方との交流がほとんどなく、それこそ南野さんとちゃんと話したことがありませんでした。
3年ほど前よりベースの柳沼先輩と初めて会い交流がそこから始まり、自分が事務所の後輩ということで南野さんのかわりに歌わさせていただきます。生前できなかった交流を歌の中でさせてもらってるようでもあり、勝手に歌の中から意志を継いで今に、そして先につなげられたらとおもいます。

そして今年も一年一度のワンナイトスタンド
今年もマイバースデイに開催させていただきます。
一年一度ですが年々積み上がってくグルーブ感を楽しんでもらえたらと。
ぜひに。

そして、デビュー以降にはじめてライブ以外でも呑みにいったりするようになったバンドマンじゃないだろか。いきなり漫画家になると言って会わなくなり、バカ売れして今もなお「コウノドリ」大ヒット中ですが最近ライブハウスにももどってきて2度目の共演、こちらも楽しみです。

諭介がお答え致します

 

■「いい天気です。「初夏でしょか」この時期恒例のダジャレに、簡単に笑うもんかと思いつつも、毎年すぐに笑ってしまって、変わらず言い続けていることに安心したり、諭介さんのオヤジギャグにはこちらもたまらない気持ちになるそんな季節です(笑)初めて聞いた気がする中学時代の話はとても意外だったけれど、希望と違う高校へ行ったのも、本田さんと仲良くなったのも、ギターを教えてもらったのも、今に繋がっていて嬉しいです。私も元号が変わるまで「平成」を意識したことはなかったけど、「平成」はほぼ諭介さんの歌でした。学生から社会人になったときなんとなく「もうあんまりライブに行かなくなるのかな~」と思っていたのに、働き出してから出会った諭介さんの歌で音楽もライブも好きなまま遊び続けています。平成最後の新曲も好きだなと思ったし、明日のインザスープも楽しみです! 」
(A.T 2019/05/17 17:12)
→おういぇい、そいいえば平成最後を新曲で終われたのがよかったなってあとから思えたわ、早朝ライブきてくれてありがとう、令和もよろしくっ。

■「中尾さん、こんにちは。
「紅葉」に対して「前田」発想は、同世代として落ち着きます。。
中学生の頃のエピソードから想像できないくらい、現在は年を重ねるごとに良い具合に益々格好良くなってますね。。違う高校に配属、って、平成の風は面白い方向に吹いたもんですな!「平成」を振り返ると、自分にとってどの側面をみてもただただ「成長」の一言につきます。「令和」はもっと積極的におおらかに生きていきたいなあと思います。
好きなことをやってきたと言われる人生の中尾氏ですが、楽しいばかりではない、大変な部分もあるのかなあという印象を、また、孤高な面と自身に課せる高い理想と覚悟のようなものを「荒野で遊ぶ」の語句に感じます。
中尾氏に吹く風には希望とともに、常に心を弾ませるお花やギャグや蕎麦、コインがブレンドされてますように!」
(たかの 2019/05/19 18:00)
→ありがとう。前田こうようで落ち着くあたり同世代を感じますな。気持ちのいい風を吹かせていくよ、そのためにも刺激を求めての6月、お楽しみにしてもらえたらと。楽しみです。

■「中尾さんこんばんは。
5月、6月と魅力的なライブが多く、転職活動中で比較的夜暇な私は、ここぞとばかりに手帳に予定を書き込みました。
インザスープはさすが、相変わらずの熱さで楽しかったです。鈴ノ木さんとのあの何とも言えない仲良しが伝わる掛け合い、楽しみにしています!!笑
私の中学生時代も思い出してみました。部活三昧で恋愛よりも汗だくでした。女子なので殴りあいとかは無かったな。笑
令和も中尾songとともに歩みたいです」
(匿名 2019/05/20 20:44)
→ありがとう。歌の中にその時どきの時代を刻みこんでもらえたら歌もよろこびそうやわ。令和も自分がおもうおもろいことで面白がっていこう。これからもよろしくです。

■「「初夏でしょか」「残暑ざんしょ」・・・オヤジギャグ嫌いじゃないです。いや、むしろ私も頭の中を頻繁によぎります。私の心に住んでいるちっちゃいおっさんが“諭介さんに負けるもんか!”って言ってます。いつかオヤジギャグ合戦しませんか?(笑)

冗談はさておき、元号が変わり何か生まれ変われそうな気がしつつも、大切な事は変わらないでそのままで。自分らしさを残して成長していきたいですね。

新曲の歌詞、素敵ですね」
(夕陽 2019/05/27 18:47)
→ありがとう、小さいおじさんがいるのかなるほど、そういえばおばさんギャグとは言わないものね。ふむふむ。令和もおもろいをたくさん食べて成長していきたいね、新しい時代もよろしくっ。